広報誌

Vol.21 2014年9月発行

東京-ソウル親善サッカー定期戦 2014/ソウル特別市・孝昌運動場 坡州市・ナショナルフットボールセンター 2014年8月27・28日

2勝2敗のイーブンで終える

U-15

来年度の国体に向けてU-15世代が経験を積む

 1996年より開催されている、東京都と韓国・ソウル特別市両都市サッカー協会の友好親善を図ることを目的とする「東京-ソウル親善サッカー定期戦」。隔年にて開催地を入れ替えて実施しており、18回目となる今回は、8月27日にソウル特別市・考昌運動場、8月28日に坡州市・ナショナルフットボールセンターにて試合が行われた。

 本定期戦に参加したのは東京都のU-15とU-18の選抜チーム。U-15は、来年和歌山で開催される「2015紀の国わかやま国体」への強化の一環と位置付け、東京トレセンU-15より選抜された選手によりチームを結成し、27日には2014年ソウル特別市長杯優勝の中東(チュンド)中学校、28日にはソウル中学校選抜ソウル特別市・考昌運動場 坡州市・ナショナルフットボールセンター 2014年8月27・28日2勝2敗のイーブンで終える東京-ソウル親善サッカー定期戦 2014チームと対戦した。

 U-15は第一戦、前半は序盤、相手にディフェンスラインの背後に何度かボールを供給され、いつ失点してもおかしくない状況が続いたものの、7分にサイドバックの諸和輝が右コーナー付近からクロスを上げると中央で待っていた原大智がヘディングで合わせて先制した。

 後半はソウルのペースで進むも、44分に前線からの積極的なプレスから奪ったボールをペナルティーエリア内で待っていた渋谷黎聖につなげ、渋谷が相手DFをかわしてゴールを決めた。その後はお互いに1点ずつ奪って3-1で東京が第一戦を制した。

 第二戦は、第一戦の反省から攻撃では「前を向く意識を持つこと」、守備では「ファーストディフェンダーの決定を素早くすること」をテーマにして臨んだ。

 試合開始直後の7分、前線で奪ったボールを杉山伶央が相手ゴールに入れ先制した。17分に追加点を渋谷が決め、その後相手にPKを与え失点をしたが、28分にさらに追加点を取り3-1で前半を終了した。後半は、47分、53分と立て続けに得点したものの、相手のフィジカルコンタクトに押され58分に失点。その後は両チーム譲らず5-2で勝利した。U-15チームは来年の国体少年男子(U-16)に関わる世代であり、今回の遠征に様々なチームの選手が参加したことは、チームの基礎作り、選手の能力を計る良い機会となった。

東京-ソウル親善サッカー定期戦 2014 U-15



監督    …… 坂井 千明 清瀬第4中学校 
コーチ   …… 田中 康之 立川高校    
コーチ   …… 櫻井 公博 中央大学杉並高校
GKコーチ …… 芹澤 雅人 町田JFC   

背番号 POS 選手名 所属チーム
1 GK 猿田 遥己 横河武蔵野FCジュニアユース
2 DF 篠原 新汰 FC東京U-15 深川
3 DF 長谷川 光基 FC東京U-15 深川
4 MF 小林 幹 FC東京U-15 むさし
5 MF 品田 愛斗 FC東京U-15 深川
6 MF 穴吹 瞬平 三菱養和SC調布ジュニアユース
7 DF 岡庭 愁人 FC東京U-15 深川
8 DF 坂口 祥尉 FC東京U-15 むさし
9 DF 諸 和輝 東京ヴェルディジュニアユース
10 MF 大森 渚生 東京ヴェルディジュニアユース
11 MF 小林 真鷹 FC東京U-15 むさし
12 GK 田中 颯 東京ヴェルディジュニアユース
13 MF 渋谷 黎聖 三菱養和SC調布ジュニアユース
14 FW 原 大智 FC東京U-15 むさし
15 FW 杉山 伶央 FC東京U-15 むさし
16 DF 松本 貴史 横河武蔵野FCジュニアユース

U-18

単独チームで参加した駒大高校は2戦2敗

 U-18は駒澤大学高校が東京を代表して参加した。27日には2014年ソウル特別市長杯優勝の彦南(オムナム)高校、28日には中京(チュンギョン)高校と対戦した。

 第一戦は立ち上がり、攻守の切り替えが速いテンポで進んでいった。19分にフリーキックで得たチャンスを山口将広が直接ゴール左隅へ入れ先制。その3分後に失点し、1-1の同点で前半を折り返した。

 後半は開始直後の44分、PKを与えてしまい逆転を許した。さらに46分にも流れの中から失点。1-3の逆転負けを喫した。

 第二戦は8分に左からのコーナーキックを中で待っていた相手に決められ失点。さらに12分にはゴール正面からフリーキックを決められ0-2。

 後半はインターセプトからチャンスを作り出そうとするもゴールまで距離が遠く、なかなかカウンターにつながらず。

 駒澤大学高校は前線からプレスをかけ続け何度相手にかわされても連続したプレスで相手にチャンスを作らせなかったものの0-2で敗戦した。本定期戦では勝利できなかったが目標とする高校選手権出場をかけた予選を前に貴重なシミュレーションになったのは間違いない。U-15、U-18合わせて2勝2敗にて今年度の定期戦を終えた。

 今回初めての試みとして選手団に東京所属の審判員長谷川雅氏が帯同し、主審と副審を1試合ずつ担当した。審判員同士も交流ができ有意義な遠征となった。

東京-ソウル親善サッカー定期戦 2014 U-18



監督    …… 大野 祥司  駒澤大学高校
コーチ   …… 亀田 雄人  駒澤大学高校
コーチ   …… 蒲原 隼一郎 駒澤大学高校
トレーナー …… 前鶴 洋   駒澤大学高校

背番号 POS 選手名 所属チーム
1 GK 江口 達也 駒澤大学高校
2 DF 荒井 佑太 駒澤大学高校
3 DF 須藤 皓生 駒澤大学高校
4 DF 竹上 有祥 駒澤大学高校
5 DF 吉田 一貴 駒澤大学高校
6 MF 平井 康介 駒澤大学高校
7 MF 鈴木 隆作 駒澤大学高校
8 MF 佐藤 瑛磨 駒澤大学高校
9 FW 安藤 丈 駒澤大学高校
10 MF 柳澤 歩 駒澤大学高校
11 MF 山口 将広 駒澤大学高校
12 GK 島﨑 智成 駒澤大学高校
13 MF 野本 克啓 駒澤大学高校
14 MW 幸野 高士 駒澤大学高校
15 MW 隠地 大河 駒澤大学高校
16 DF 東方 陸真 駒澤大学高校
17 DF 阪田 寛樹 駒澤大学高校
18 MF 春川 龍哉 駒澤大学高校

第53回東京都中学校総合大会 兼 第67回中学校サッカー選手権大会 決勝/東京都・駒沢第二球技場 2014年7月30日(60分・30分ハーフ)

暁星中が2年ぶり13回目V

第53回東京都中学校総合大会 兼 第67回中学校サッカー選手権大会 決勝 写真1暁星中学校は2年ぶり13回目の優勝

合い言葉は「辛抱」決勝で見せた粘り強さ

 7月30日、駒沢第二球技場で第53回東京都中学校総合体育大会サッカー大会(第67回東京都中学校サッカー選手権大会)が開催された。決勝は13回目の優勝を目指す暁星中学校と準々決勝、準決勝をPK戦の末勝ち上がってきた駿台学園中学校の一戦となった。

 前半は一進一退の攻防が続く。駿台学園中はディフェンスラインでボールを回しながら、FW眞島尚希が裏への抜け出しからチャンスを狙うものの、なかなかフィニッシュの形まで持っていくことができない。

 一方、暁星中は序盤から素早いプレスでボールを奪い、サイドから仕掛けていく。しかし、こちらも前線までボールをつなぐことができず。試合が動いたのは前半アディショナルタイム。左サイドで得たフリーキックを暁星中の廣田尚がゴール前へ入れると、利田健斗が打点の高いヘッドで先制点を奪う。

 ハーフタイムに暁星中の荒木弘監督は「チャンスは必ず来る。向こうは延長PK、延長PKと勝ち上がってきていて足が止まると思うから、こっちが長い距離を走って活路を見出そう」と話し、後半のピッチに送り出した。

 1点を追う駿台学園中は後半開始から10番の藤沼健一を投入しワントップからスリートップにシステムを変えて攻撃を仕掛ける。何度か決定機を迎えるが、暁星中のDF陣が踏ん張りゴールを割らせない。

 41分、暁星中は前線からのプレスでボールを奪った右サイドバックの窪田大輝がそのまま攻め上がり、ゴール前へスルーパス。このボールに抜け出した井出匠一郎が落ち着いてゴールへ流し込み2-0。

 47分には先制点を奪った利田が右サイドの深い位置からクロス。このボールにファーサイドで詰めていた北本達拓が頭で押し込み3-0。

第53回東京都中学校総合大会 兼 第67回中学校サッカー選手権大会 決勝 写真230度を越える猛暑の中、
両チームは最後まで走り切った

 それでも諦めない駿台学園中は56分、DFの厳しいチェックに倒されながらもドリブルで中央を突破したホームズ・ジャッキーが意地のゴールを奪う。だが、反撃もここまで。

 気温30℃を超える中で両チームが最後まで走り切った試合は、暁星中が3-1で勝利。2年ぶり13回目の優勝を果たした。なお、優勝した暁星中は新人大会・春季大会で優勝した多摩大目黒中と共に、第45回関東中学校サッカー大会に東京都代表として出場した。

COACH'S INTERVIEW

暁星中学校 監督 荒木 弘

うれしいなんてもんじゃない
 うれしいなんてもんじゃないですね。今年のチームは新人戦も都大会も1回戦で負けて、春季大会はブロック大会の一回戦で負けていましたから。2年生が多いチームなので、6月までは辛抱してトレーニングしようと言い続けてきましたが、まさか本当に優勝できるとは思っていませんでした。

PLAYER'S VOICE

暁星中学校 5 MF 前田勇

最後まで身体を張った
 初めての決勝だったので緊張しました。決勝まで来るのは大変でしたし、試合も最初は苦しい流れでしたが、先制できてそこからいい感じで3点まで取れました。最後、駿台も粘りを見せて1点決めてきて駿台ペースになったんですけど、最後までみんな身体を張っていたので勝てて良かったです。

TOPICS

全国大会における東京都チームの活躍を紹介します。

優勝:三菱養和SCユース、準優勝:FC東京U-18
adidas CUP2014第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
 夏のクラブユース日本一を決める「adidasCUP 2014 第38回日本クラブユース選手権(U-18)大会」は8月2日にニッパツ三ツ沢球技場で決勝戦を行い、三菱養和SCユースが1-0でFC東京U-18を下して31年ぶり3度目の優勝を飾った。
優勝: 日テレ・メニーナ・セリアス
第19回全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会presented by NIKE
 8月1日にJ-GREEN堺(大阪)で開催された「第19回全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会 presented by NIKE」の決勝は、日テレ・メニーナ・セリアスが浦和レッズレディースJr.ユースを2-1で下して優勝した。立ち上がりに先制されたものの、植木理子の2ゴールで逆転勝利を飾った。
優勝:トヨペットクラブ
第13回全国シニア(50歳以上)サッカー大会
 6月30日、「第13回全国シニア(50歳以上)サッカー大会」の3日目(準決勝・決勝)が北海道帯広市で行われ、トヨペットクラブが連覇を達成した。準決勝で愛知県の愛知シニア50を4-0で下すと、決勝では長野県のアルフット安曇野シニアに1-0で競り勝った。
優勝: 東京都選抜(Lazos27)
第14回全国シニア(60歳以上)サッカー大会
 6月2日、第14回全国シニア(60歳以上)サッカー大会の3日目が行われ、東京都選抜(Lazos27)が優勝した。千葉四十雀SCとの決勝戦では2分に深澤光賢のゴールで先制する。追加点はならなかったものの、このリードを逃げ切った。東京都選抜は5試合で1失点と大会を通じて安定した守備が光った。
優勝:東京レキオスBS
第9回全国ビーチサッカー大会
 9月15日、ビーチサッカー日本一を決める「第9回全国ビーチサッカー大会」が開催された。決勝には東京レキオスBSとソーマプライア(沖縄)が勝ち上がった。東京レキオスBSは先制されたものの、ビーチサッカー日本代表の茂怜羅オズのフリーキックによる2ゴールが決まって、2連覇を達成した。
準優勝: 法政大学
第38回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント
 8月17日、大阪・キンチョウスタジアムで「第38回総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント」の決勝が行われた。法政大学は準決勝で愛知学院大学を5-1で撃破。流通経済大学との決勝に臨んだが、1-2で惜敗し、準優勝に終わった。流通経済大学は2年連続3回目の優勝。
準優勝: 東京消防庁
第43回全国自治体職員サッカー選手権大会
 自治体職員による全国大会「第43回全国自治体職員サッカー選手権大会」が石川県で開催され、東京消防庁が決勝に勝ち上がった。藤枝市役所との決勝では前半1点リードで折り返したが、後半に3ゴールを決められ3-2で逆転負けを喫した。