広報誌
Vol.21 2014年9月発行
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第19回東京都サッカートーナメント/東京都・味の素フィールド西が丘 2014年6月29日
明治大学が 3 - 0 で雨中の決戦を制す
明治大学が90分を通じて危なげない試合運びを見せ、天皇杯出場を勝ち取った
耐え忍んだ末の2点目が勝敗を分ける
第19回東京都サッカートーナメントの決勝は、3年連続の優勝及び天皇杯出場を狙う横河武蔵野FCと、準決勝でJ3のFC町田ゼルビアを破って決勝に駒を進めた明治大学の一戦。試合前の大雨の影響で所々に水たまりができているピッチコンディションの中でキックオフされた。
先に決定機を迎えたのは横河武蔵野FC。左サイドで得たフリーキックを岩田啓佑が直接狙うが、惜しくもクロスバーにはじかれる。先制したのは「立ち上がりから自分たちのサッカーをできた」(差波優人)明治大学だった。14分、木戸皓貴が獲得したPKを矢島倫太郎が決めて、早い時間で先制する。
14分の先制点でゲームは明治大学ペースに
その後、ピッチ上には激しい雨が降り始める。明治大学は前線から激しいプレッシャーをかけ奪ったボールを素早くつないでサイドに展開してチャンスを作る。一方の横河武蔵野FCはDFラインから前線へロングボールを送り、ゴールを狙うがなかなかシュートまでつながらない。
全日本大学選抜の監督を兼務している神川明彦監督に代わって、今大会でこのチームを指揮した明治大学・栗田大輔助監督は言う。
「2点目が入るまで相手が結構攻撃の圧力をかけてきていて、我々の自陣での守備の時間が長くなったが、そこで焦れずに割り切って守備をしたことが大きかった。あそこでカウンターから2点目をとれたことで、相手としても精神的にもガックリきたはず。あそこがこの試合の勝因かなと思います」
チームを牽引した差波優人
61分、明治大学は後半から投入された和泉竜司がカウンターの起点となり、右サイドの石原幸治へ展開。石原からのクロスを矢島が左足で合わせる。一旦はGKにセーブされるが、矢島が再び押し込んで2点目。74分には再び石原が、今度は左サイドから折り返したボールを和泉がスルー。差波がゴールへ流し込み3-0と突き放した。
一矢を報いたい横河武蔵野FCも途中出場の渡辺悠雅が右サイドからチャンスを作るが、明治大学の硬い守備を打ち破ることができない。そのまま明治大学が3 -0で勝利、2009年以来、5年ぶり13回目の天皇杯出場を決めた。
明治大学は天皇杯1回戦で山梨県代表・山梨学院大学附属高校に2-0で勝利し、J1・ヴァンフォーレ甲府との2回戦に臨んだ。明治大学はプロ相手に大健闘したものの、0-1で敗れて2回戦敗退となった。
PLAYER'S VOICE
明治大学 / 7 MF 差波優人
みんなリラックスできていた
みんなリラックスできていて、立ち上がりから自分たちのサッカーをできたことが、早い段階での先制点につながったと思います。自分がゴールを決めた場面では、練習でいつもやっているような崩しができたので、そこは良かったですね。天皇杯は注目度も高いですが、先を見ずに目の前の試合に集中して、チームが勝つことにこだわりたい。
COACH'S VOICE
明治大学 / 監督 神川明彦
チームが一つになった
このトーナメントでターニングポイントになったのは慶應義塾大学戦でした。0-2から後半に追いつき、延長戦で切り札・和泉のゴールで勝った。あの試合でピッチ、ベンチ、スタンドで応援していた選手たちが一体となりました。この大会で一番の収穫はボランチの苅部。大車輪の活躍だったので、大学リーグの後期に向けても明るい材料だと思います。
2014東京国際ユース(U-14)サッカー大会/東京都・駒沢オリンピック公園陸上競技場 2014年5月2〜5日
ボカジュニアーズが大会初2連覇!
南米対決を見ようと多くの観客が詰めかけた
南米同士の"東京対決"は予想通り激しいゲームに
今年もまた、世界中からサッカー界の未来を担う選手が東京に集結した。5月2〜5日の4日間、「2014東京国際ユース(U-14)サッカー大会」が東京都・駒沢オリンピック公園総合運動場で開催された。
決勝まで勝ち上がったのは前回王者として連覇を目指すボカジュニアーズ(ブエノスアイレス)と、2回目の出場となるブラジルの名門・パルメイラス(サンパウロ)。ボカのD・ゴメスが「ブラジルのチームに対してはいつも特別な思いで臨んでいます」と語ったように、ブラジルとアルゼンチンの南米対決はお互いのプライドをかけた熱戦となった。
前半のシュート数はボカが6本、パルメイラスが2本という数字からもわかるように、ボカが優勢に運んだ。最大のチャンスは30分、左サイドからのクロスをボカのストライカー、F・コリディオが頭で合わせるがポストに嫌われる。前半はスコアレスで折り返す。
守る時間が長かったパルメイラスのチャンスは45分、セットプレーから生まれる。コーナーキックからDFグスタヴォが空中戦に競り勝ってヘディングシュートを放つも、こちらはクロスバー。
PK戦に突入しそうな雰囲気が漂い始めた57分、ついに試合が動く。ボカのP・ヘルセルが右から蹴ったフリーキックが、相手選手に当たってコースが変わる。クロスバーに跳ね返ったボールの先にいたのはボカのD・ゴメス。D・ゴメスが頭で押し込んだシュートが決勝点となった。
ボカは「東京国際ユース(U-14)サッカー大会」で初めて連覇を達成したチームとなった。ボカを率いるL・ルケス監督は「本当はもっと華麗にプレーしたかったが、相手との兼ね合いでそれはできなかった。だが、我々にとって最も大事なのは勝つということ。ボカは勝つことを習慣にしなければならない、優勝したことは大きな自信になるだろう」と、振り返った。
最終順位 | |||
---|---|---|---|
優 勝 | ボカ・ジュニアーズ(ブエノスアイレス) | ||
準優勝 | パルメイラス(サンパウロ) | ||
第3位 | チェルタノヴォ(モスクワ) | 第10位 | 宮城県トレセン選抜 |
第4位 | カイロ | 第11位 | ソウル |
第5位 | 東京都トレセン選抜 | 第12位 | 茨城県トレセン選抜 |
第6位 | ジャカルタ | 第13位 | ベルリン |
第7位 | 岩手県トレセン選抜 | 第14位 | ニューサウスウェールズ |
第8位 | 東京ヴェルディ | 第15位 | 福島県トレセン選抜 |
第9位 | FC東京深川 | 第16位 | 中国人民大学付属中学(北京) |
フェアプレー賞 | 岩手県トレセン選抜 |
東京トレセンで活動する選手を中心に結成された「東京都トレセン選抜」はグループAで2位となって、第2トーナメントに回った。第2トーナメントでは東京ヴェルディに5-2で勝って、ジャカルタとの5位決定戦に臨んだ。
「グラウンド広く使ってプレーしよう」(渡辺大貴)という言葉通り、東京都トレセン選抜が前半からゲームを支配した。待望のゴールが生まれたのは前半をスコアレスで折り返して迎えた38分。アタッキングサードで前を向いてボールを受けた松川隼也がペナルティエリアの外から右足を振り抜くと、強烈な弾道のシュートがゴールに吸い込まれた。このゴールが決勝点となって1 -0で勝利した。
竹原康夫監督は「5試合を通して1戦1戦まとまってきた。レベルを上げるためには、ボールがないところでどうポジションをとるかの質を上げていきたい」と総括した。
背番号 | POS | 選手名 | 所属チーム |
---|---|---|---|
1 | GK | 渥美 拓也 | 横河武蔵野FC |
2 | DF | 豊島 基矢 | 三菱養和SC巣鴨 |
3 | DF | 渡辺 大貴 | 三菱養和SC巣鴨 |
4 | DF | 松川 隼也 | 三菱養和SC巣鴨 |
5 | DF | 石塚 尚吾 | 三菱養和SC調布 |
6 | DF | 小久保 佳吾 | FC町田ゼルビア |
7 | MF | 鈴木 裕斗 | ジェファFC |
8 | MF | 松本 大弥 | 横河武蔵野FC |
9 | MF | 室井 彗佑 | 横河武蔵野FC |
10 | MF | 椿 直起 | 横河武蔵野FC |
11 | MF | 深代 陸 | FC Consorte |
12 | GK | 木村 豪 | FCトッカーノ |
13 | MF | 山本 蒼也 | 町田JFC |
14 | FW | 中込 雅樹 | インテリオールFC |
15 | FW | 中村 敬斗 | 三菱養和SC巣鴨 |
16 | FW | 金子 慎太郎 | 両国FC |
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