広報誌

Vol.23 2015年9月発行

愛らんどリーグ 2015サッカー大会/神津島村・金長運動公園 8月5日〜6日(16分 / 8分ハーフ)

1年に1回の“ 島対抗戦”

愛らんどリーグ 2015サッカー大会 写真1Ⓒ MATSUDA PHOTO

伊豆諸島、小笠原諸島各島の小学生チームによるサッカー大会「愛らんどサッカーリーグ」。2015年は神津島村で12 チームによって行われ、大島マリンズFC が優勝した。

選手もコーチもレベルアップ

 「愛らんどリーグ」というサッカー大会があることをご存知だろうか? 東京都にある11の島から、小学生のサッカーチームが集まって行われる1年に1回の"お祭り"だ。2015年は、東京都内から南へ178㎞、伊豆諸島のほぼ中央に位置する神津島で開催された。
 この「愛らんどリーグ」はサッカーの強さだけを競う大会ではない。大会初日の恒例行事となっているのが「島じまん発表会」だ。これは、参加選手が自分たちの島の特徴を歌や踊りなどでPRするというもの。さらに、交流会では子供たちが手作りの"名刺"を交換する時間も設けるなど、親睦に力を入れている。
 今大会には11の島から12チームが参加した。子供たちの人数は各チームによって違うので、試合は5人制で行われる。島のチームが抱える共通の悩みが、「試合ができないこと」。島にサッカーチームが一つしかないところも珍しくなく、他の島のチームとの対外試合を組むことも簡単ではない。だからこそ、「愛らんどリーグ」は、島の選手にとって貴重な実戦の場であり、一番のモチベーションになっているという。
 さらに、FC東京の普及部コーチがサッカー教室を行うのも「愛らんどリーグ」の特色だ。今年はFC東京や横浜F・マリノスで活躍し、昨シーズンで現役引退した佐藤由紀彦コーチが参加。プロのテクニックを目の前で見ることが、子供たちに与える刺激は計り知れない。
 指導者にとっても、「愛らんどリーグ」に参加する意義は大きい。八丈島坂上FCを率いる鴨川宣雄監督は言う。
 「どうしても情報が限られてしまうので、他の島のコーチと話したり、FC東京のスタッフの方からトレーニングについて聞くことができるのは、すごくありがたいですね。選手もコーチもレベルアップできる貴重な機会です。いつまでも続いていってほしいと思います」
 2015年大会は大島マリンズFCが優勝し、「島の王者」の称号を勝ち取った。来年に向けて、各島のチームはすでに準備を始めている。

愛らんどリーグ 2015サッカー大会 写真2

大会順位
優 勝大島マリンズFC
準優勝式根島SC
第3位神津FCラッシュ
第4位三宅FC
第5位父島キッカーズ
第6位八丈島坂上FC
第7位新島FC
第8位FCフォルサ母島
第9位神津FCガッツ
第10位スール青小サッカークラブ
第11位FC利島つばきっず
第12位御蔵FC
個人賞
ベストGK賞笹木廉太朗(大島マリンズFC)
ベストレディース山本海愛(式根島SC)
得点王石山蓮琉(新島FC) ※14得点
MVP山田征(大島マリンズFC)

TOPICS

全国大会における東京都チームの活躍を紹介します。

準優勝:東京消防庁
第44回全国自治体職員サッカー選手権大会
 7月31日〜8月5日、旭川市で行われた同大会。決勝戦は2013年から3年連続で東京消防庁と藤枝市役所のカードになった。2年ぶりの優勝を目指した東京消防庁だったが、3‒4の打ち合いの末に敗れて、2年連続準優勝となった。
準優勝:明治大学
2015年度 第39回 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント
 8月7日〜16日に大阪府で開催された総理大臣杯で、明治大学は準決勝で流通経済大学をPK戦の末に下して決勝進出を果たした。大阪・キンチョウスタジアムで行われた関西学院大学との決勝戦は後半に2点を決められ、惜しくも準優勝に終わった。
準優勝:FC東京U-15むさし
第30回 日本クラブユースサッカー選手権(U–15)大会
 8月3日〜12日に北海道・帯広市で開催されたクラブユースの日本一決定戦。FC東京U‒15むさしは高い得点力を武器に決勝へ勝ち上がった。Jクラブ同士の対決となった横浜F・マリノスジュニアユースとの決勝は0‒3で敗れて、初優勝はならなかった。
準優勝:東京都U-12
U–12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015
 8月27日〜30日、海外クラブを招いて開催された12歳以下の国際大会の第3回大会。昨年、準優勝を果たした東京都U‒12は、準決勝で優勝候補筆頭のFCバルセロナをPK戦の末に撃破。RCDエスパニョールとの決勝戦に挑んだが、惜しくもPK戦で涙を呑んだ。なお、大会MVPには東京都U‒12の長田友樹が選出された。
第3位:多摩大学体育会フットサル部
第11回全日本大学フットサル大会
 8月21日〜23日、北海道・函館アリーナで開催された大学生によるフットサル日本一決定戦。関東地域第2代表として出場した多摩大学体育会フットサル部は、準決勝で関西地域代表の同志社大学フットサルクラブトレボルに敗れて第3位となった。
第3位:関東第一高等学校
平成27年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(男子)
 8月2日〜9日に兵庫県で行われたインターハイ。東京代表の関東第一高校は、1回戦で山形の羽黒高校、2回戦で静岡の清水桜が丘高校、3回戦で熊本の大津高校、準々決勝で広島皆実高校を撃破。準決勝で市立船橋高校に敗れて、全国3位に入った。
第3位:東京都立世田谷泉高等学校
平成27年度 全国高等学校定時制通信制体育大会第25回サッカー大会
 8月7日〜11日に全国都道府県47チームが集まって開催された本大会。東京都代表の世田谷泉高等学校は1回戦6‒0、2回戦4‒2、準々決勝4‒0と破竹の攻撃力で勝ち上がる。準決勝で強豪の科学技術学園高等学校刈谷にPK戦で敗れて第3位となった。