広報誌

Vol.24 2016年3月発行

JFA ユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム/東京ドーム 2015年10月25日(日) / 主催:(公財)日本サッカー協会/(公財)東京都サッカー協会 / 特別協賛: 株式会社ユニクロ

キッズ年代の普及を支える

JFA ユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム 写真1午前の部、午後の部を合わせて2370名の子供が参加した

2015年10月25日、「JFAユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム」が開催され、幼稚園、保育園の年長児によって構成された168チーム、合計2370名のキッズが参加し、“ボール遊び”を楽しんだ。

2370名が参加

JFA ユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム 写真32003年に始まったイベントは今回で13回目を迎えた

 2015年10月25日に、「JFAユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム」が開催され、午前の部、午後の部を合わせて2370名の子供が参加した。03年に「JFAキッズプロジェクト」の一環として始まった同イベントは今年で13回を数え、東京都サッカー協会(東京FA)は2年目から主催者として携わっている。幼稚園、保育園の年長児を対象とし、経験や男女は問わない。8人以上で構成された各チームは、普段からサッカーに取り組む子供たちだけではなく、各園で結成した即席チームも多数出場していた。東京ドームのフィールドに14のコートを設置し、午前と午後で各84チームずつの出場枠を設定したが、100を超えるチームが抽選で漏れてしまうほど応募が殺到した。

サッカーを文化にする

 東京FAの金澤安昭キッズプロジェクトリーダーが、その活動を説明する。「JFAキッズプロジェクトのスタートと時を同じくして、こういったフェスティバルや大会の実施だけでなく、都内のJリーグやJFLクラブに協力してもらって指導者を派遣し、幼稚園や保育園の巡回指導を続けている」。
 現在は、FC東京、東京ヴェルディ、FC町田ゼルビア、府中アスレティックFCの指導者の協力を得て、年間150カ所程度の施設を訪れているという。「特に今は、園庭がない、体育講師がいない、ボールに触れる機会や環境に恵まれていないような保育園の訪問にも力を入れている」。そこには、「地道な活動をしていかないと、サッカーが文化になっていかない」という思いもある。

JFA ユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム 写真2あらゆるジャンルのマスコットキャラクターが集結した

 「サッカーを経験したことがない親御さんや保育士、園の方々に対して、私たちが巡回指導をすることで興味を持ってもらい、そこから普段の遊びの中でも継続してやってもらえれば、"サッカー文化のレベル"も上がっていくと思う。今回のJFAユニクロサッカーキッズも、幼稚園等の仲間で集まって初めてチームにして申し込みをしているチームもあり、サッカー経験がない子供達がこれをきっかけにグループでボールを使った遊びをしてもらい、チームを作って行くというようなことにつながればいい」。
 全国で7000チームを超える少年サッカーチームの約1割、700チームは都内に存在し、その数はいまだに増え続けている。巡回指導やこうしたフェスティバルの積み重ねが大きく貢献していることは間違いないだろう。

勝敗より大切なもの

JFA ユニクロサッカーキッズ in 東京ドーム 写真4ボールを通じて仲良くなってもらうことが最大の目的だ

 東京ドームという、普段は足を踏み入れることのない"グラウンド"で、園の仲間とボールを蹴るという体験に、子供たちの表情は輝いているように映った。ボールを真剣に追い掛け、ゴールに喜び、ピッチをまさに無我夢中で走り回っていた。
 スペシャルゲストとして登場した元サッカー日本代表の福田正博さんとのマッチアップや、会場設営や受付、審判などを手伝った専門学校生、スタッフとの交流も楽しんでいた。さらに、進研ゼミの「コラショ」やFC東京の「東京ドロンパ」、東京ヴェルディの「ヴェルディ君」、FC町田ゼルビアの「ゼルビー」、読売巨人軍の「ジャビット」、東京ドームアトラクションズ「ドンチャック」、「ララ」といったマスコットキャラクターとの触れ合いは、子供たちの興奮を大いに高めていた。
 2370人の参加者のうち、男児は1829人、女児は541人、さらに観客数7372人、スタッフ247人を合わせて、9989人が関わる盛大な催しとなった。「根底にあるのは楽しむ場であってほしいということ。勝敗よりも、一つのボールを通して仲良くなってほしい」。金澤リーダーが話すそれこそが狙いであり、東京FAのみならず、国内フットボールを支える"グラスルーツフットボール"に他ならない。

TOPICS

全国大会における東京都チームの活躍を紹介します。

優勝:早稲田大学
第24回全日本大学女子サッカー選手権大会
 「第24回全日本大学女子サッカー選手権大会」で早稲田大学が5年ぶり4度目の優勝を果たした。1月17日に味の素フィールド西が丘で行われた神奈川大学との決勝では、河野朱里選手が2ゴールを決めて2‒1で勝利。大会MVPには早稲田大学の高木ひかり選手が選出された。
優勝:FC青山オーバー・フォーティ
第3回全国シニア(40歳以上)サッカー大会
 11月14〜16日にかけて大阪府・J‒GREEN堺で行われた「第3回全国シニア(40歳以上)サッカー大会」。青山学院大学サッカー部OBを中心に構成されたFC青山オーバー・フォーティは、決勝で広島フォーティーズをPK戦の末に下して、初出場で初優勝を達成した。
準優勝:國學院久我山高校
第94回全国高等学校サッカー選手権大会
 1月11日に埼玉スタジアムで開催された「第94回全国高等学校サッカー選手権大会」。東京A代表の國學院久我山高校は接戦を制して決勝に初めて勝ち上がった。決勝では東福岡高校に0‒5で敗れたものの、同校の過去最高成績だったベスト8を大幅に塗り替えた。
準優勝:東京都(女子)
第70回国民体育大会(サッカー競技)
 9月27日〜10月1日に和歌山県で開催された「第70回国民体育大会」のサッカー競技。東京都は3カテゴリが出場し、女子が準優勝、成年男子がベスト4という成績を収めた。少年男子は1回戦で開催地・和歌山県に敗れたが、東京都はサッカー競技で総合優勝を達成した。
準優勝:東京レキオスBS
第10回全国ビーチサッカー大会
 9月11日〜13日にかけて兵庫県・明石市大蔵海岸で行われた「第10回全国ビーチサッカー大会」。3連覇を目指すビーチサッカー界の強豪・東京レキオスBSだったが、ドルソーレ北九州との決勝では延長戦の末に4‒5で敗戦。惜しくも準決勝に終わった。
3位:東京YMCA社会体育・保育専門学校
第25回全国専門学校サッカー選手権大会
 「第25回全国専門学校サッカー選手権大会」が10月4〜10日に大阪府・J‒GREEN堺で開催された。東京YMCA社会体育・保育専門学校は、準決勝で敗れたが、大原法律公務員専門学校名古屋校との3位決定戦は延長戦までもつれこむ打ち合いの末に4‒3で制し、3位で大会を終えた。