会長からのあいさつ

公益財団法人東京都サッカー協会 会 長 上野二三一

 ファミリーの皆さまへ

 6月の理事会にて会長を拝命いたしました。上野前会長に引き続き、協会の活動へのご理解とご支援をたまわりますよう、お願い申し上げます。
 サッカーはプレーをしたいと思う仲間が集まって初めてゲームが成り立ちます。それがやがて審判が必要となったり、より快適な試合会場を求めたり、あるいは選手をサポートする人々が集まったりと、多くの人が関わるようになります。これらサッカーに携わる人々の求めに応じるものとして協会があるのだと考えます。協会の下に人が集まるのではなく、多くの人の求めと支えによって協会は成り立つ、という基本的な立場を忘れず、さまざまな事業を推進していきたいものです。

 ワールドカップ·ロシア大会では日本代表チームが2大会ぶりに決勝トーナメントへ進出しました。初出場から20年、6大会にわたり出場を続ける中で、そのときどきに直面した課題を乗り越えようと積み上げてきたさまざまな試みが、今回の成果につながったものと思います。これまでの積み上げが日本サッカー界の歴史を変えつつある、との予感を持ちました。

 この「積み上げ」の一つに育成があります。私自身長く中等教育の現場で仕事を続け、10代で受けた教育がその後の人生に計り知れない影響を与えていることを痛感しております。選手の育成も同様です。少子化がクローズアップされる昨今、数多くのスポーツからサッカーを選んでもらうには何が必要かを考えた時、一つには優れた指導者の姿が念頭に浮かびます。
 10〜12, 3歳の、いわゆるゴールデンエイジと呼ばれる時期に出会った指導者によって、その後のプレーのあり方が大きく影響されていくこともまた、長い指導者生活を通して実感するところです。とりわけ、今まで以上に4種世代(U12)の育成が重要であると考えます。
 女子サッカーについても同様です。「なでしこジャパン」の活躍を機に、中·高校生世代の活動や育成のあり方に関心が持たれるようになりました。2022年の国体からはU16世代が参加することになる予定です。
 それぞれ選手の活躍の場を充実させていくとともに、指導者をサポートする体制、また良き指導者を育成することの重要性を感じています。これまで脚光を浴びることが少なかったこの世代の指導者をきちんと評価し顕彰することは、日本サッカー界の発展に欠かせないものでありましょう。

 一方、シニア世代の増加も見逃せません。Jリーグの発足から25年を数え、その発展とともに年を重ねた世代がこれからもサッカーを続けることを思うと、今後も増加が見込まれます。シニア世代の活躍は、子ども世代に影響と刺激を与えることにもなります。家庭や地域をあげてサッカーに親しむ環境が増えることで、よりサッカーを身近なものに感じてくれることでしょう。そのサポートも重要な役割の一つと考えています。

 こうした、一つ一つの課題に誠実に向き合い、ひとりひとり行動を起こすことが、サッカー界全体の底上げにつながり、ワールドカップでより高いレベルに到達しようとするエネルギーにもなっていきます。これから日本サッカーが歴史を変えていく中で、本協会が意義のある役割を果たしていけるよう心がけてまいりたいと思い、就任の挨拶とさせていただきます。

平成30年7月
公益財団法人東京都サッカー協会
会長 林義規