
東京都1部リーグの優秀選手で構成された東京都社会人選抜だったが埼玉県選抜に完敗
決定力不足が響いて埼玉に5失点完敗
東京都、埼玉県のサッカー競技の向上と両社会人連盟の親睦をはかる「東京都・埼玉県社会人サッカー連盟選抜交流試合」が1月17日、快晴に恵まれた埼玉県・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われた。
昨年度の東京都1部リーグの優秀選手で構成された東京都選抜だったが、前半で埼玉県選抜に3点差をつけられてしまう。
1失点目は30分。左サイドからのクロスがDFに当たってペナルティーエリア内にこぼれたところを押し込まれてしまった。42分にはゴール前で跳ね返ったボールをDF同士が〝お見合い〟。わずかなスキを突かれてミドルシュートを決められた。それからわずか1分後の43分、DFラインの裏に蹴られたロングボールから失点して3点差となった。
0-3で迎えたハーフタイム、東京は5人の選手を交代して後半に臨んだ。後半開始早々の50分、埼玉GKのミスからオウンゴールで東京に1点が転がり込む。早い時間帯で1点を返したことで反撃ムードが盛り上がったが……。
その後、東京は警視庁サッカー部のMF天野雅紀がコーナーキックから精度の高いボールで何度もチャンスを演出する。だが、東京選手のヘディングはことごとく枠をとらえられず。逆に前掛かりになったところをカウンターで突かれて2失点を喫して1-5で大敗した。
「即席チームなので喋りながらプレーしようと試合前に話したのですが……。埼玉のほうがコンビネーションもコンディションもよかった」と原靖監督が語ったように、東京都社会人選抜は、実質的にはぶっつけ本番で臨んでいた。それによって、選手同士のコンビネーションが噛み合わない場面が多々見られた。
特にコンビネーション不足が顕著だったのがDFライン。前半の3失点は初めてコンビを組んだCBの2人のズレが招いたもの。後半から出場したGKの勝部和気も「個々の選手のポテンシャルはあるけど、コンビネーションが取れていなかった」と失点の要因を分析する。
攻撃面では前半は槻木清道、後半は根本知治という長身ストライカーにボールを集めたものの、2列目の選手がうまく絡めず、単発の攻撃に終わることが多かった。MF鳥井勇作は「攻め手が少なかったです。チーム全体の連携や運動量がないから、1人で2人を相手にしなければいけなかった」と悔やんだ。
スタンドから視察した社会人連盟の杉山委員長は「東京は走るチーム。テクニックでは埼玉のほうが上だが、運動量で上回れなければ難しい」と話したが、ほとんどの選手がチーム始動前のために本来の走るサッカーができなかったのが大敗の要因となったといえるだろう。
この結果、交流戦の通算成績は東京の6勝3分8敗と2つ黒星が先行している。来年度は東京の〝ホーム〟で戦うだけに今回の大敗の屈辱を晴らしたいところだ。
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