
延長戦で2ゴール! 高麗SC意地の勝利
2008年度日本マスターズ大会東京予選会でベスト12になったチームに出場権が与えられた、第8回東京都秋期シニアサッカー選手権大会「オーバー40の部」。3チームずつの4ブロックによる予選リーグを行い、各ブロック1位チームによるトーナメントで優勝を決定する大会方式で、決勝のカードはTドリームスと高麗SCに決まった。
Tドリームスの「T」は「帝京」の頭文字。チーム名の由来からもわかるように、高校サッカーの名門・帝京高校のOBを中心に結成されたチームで、シニアカテゴリー活動歴は10年を数える。高校時代のハードな練習で培った運動量と基礎技術がストロングポイントだ。
一方の高麗SCは4年前の日本マスターズで日本一になったこともある、全国屈指の強豪シニアチームである。メンバーのほとんどが東京朝鮮高校OBで占められている。年齢を重なるにつれてメンバーがオーバー50のチームに移っていくため「日本一になったときから残っているメンバーは1、2人」(李在錫監督)だという。
シニア版の帝京vs東京朝鮮ともいえる「オーバー40の部」決勝は、高麗SCが持ち前のパスワークからチャンスを作り出せば、Tドリームは2トップへのロングボール主体のカウンターで応戦する。しかし、「何度も戦ったことのある顔なじみの相手」と高麗SCの李監督がいうように、この2チームはリーグ戦や練習試合で何度も戦っている、いわば手の内を知り尽くした者同士。お互いに決定打を繰り出すことはできず、スコアレスのまま前後半50分間が終わった。
5分ハーフの延長戦に突入してから2分、ようやく先制点を決めたのは高麗SCだった。左からのコーナーキックをゴール前の混戦で押し込んだのは李行烈。するとその直後、1点目をアシストした李在述が左からカットインしてミドルシュート。高麗SCが畳み掛けるように2点を決めた。Tドリームは必死の反撃を見せたが、そのままタイムアップ。シニア界の名門チーム・高麗SCが「オーバー40の部」を制した。
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