試合レポート

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第55回東京都中学校サッカー新人大会 決勝
東京都・稲城中央公園総合グランド 2011年12月10日
かえつ有明中学校 5-1 東海大菅生中学校


新人大会を制したかえつ有明中学校

ゴールラッシュで3年ぶり2度目の優勝!

東京都の中学チームによる新人戦の決勝が12月10日、稲城中央公園総合グランドで行なわれた。同日に行われた準決勝で勝利したかえつ有明中学校と東海大菅生中学校が決勝を戦った。3年生が受験のためサッカー部を引退し、2年生が最高学年となったチームにとって、新人戦は新シーズンを占うための重要な指針となる。新チームでの初タイトルを手にするのは果たしてどちらか――。

先制点はかえつ有明中のキャプテン・髙田岳空が「僕たちのチームの強力な武器」と語る、MF泉大我のドリブル突破とFW藤枝友仁の正確なシュートから生まれた。13分、右サイドを突破した泉のクロスを藤枝が押し込んだ。

先制された東海大菅生中はトップ下の氏家健太の突破力に活路を見出そうとするも、氏家が22分に放ったシュートはGKにセーブされてしまう。

すると25分、またしても泉→藤枝のコンビからゴールが決まる。ゴール正面、泉のスルーパスに走り込んだ藤枝がGKとの1対1を落ち着いて流し込み、かえつ有明中が2-0でリードして前半を折り返した。


中盤で激しくボールを奪い合う

後半もかえつ有明中のゴールラッシュは止まらない。41分、右サイドからのクロスに飛び込んだのはキャプテンの髙田だった。中盤の底、アンカーとしてバランスをとっていた髙田のゴール前までの飛び出しが実を結ぶと、その4分後にはFW齋藤拓郎が追加点を挙げて4-0。48分に東海大菅生中・大関倖弥に1点を返されたが、49分に右サイドバック・伊禮琳太のゴールが決まって5-1で勝利し、3年ぶり2度目の「東京制覇」を成し遂げた。

「このチームは1年生のときから結果を出してきたので、正直自信はありました」。かえつ有明中・渡辺陽介監督は優勝も当然といわんばかりのコメント。Jユースを思わせるコーチングスタッフ4人体制と充実した環境が実を結んだ。

一方、東海大菅生中の藤原利文監督は「ここまで強いチームと試合をして勝ってきて、天狗になっていたところもあったので、いい薬になったかもしれません」とポジティブに敗戦を受け止めた。

この大会でつかんだ自信、見つかった課題をいかにして自分たちのレベルアップにつなげるか。新たなシーズンは始まったばかりだ。

惜しくも準優勝に終わった東海大菅生中学校


 
 interview

東海大菅生中学校 藤原利文 監督

ボールをつなぐことをテーマにやってきましたが、今日はパスコースを見つけることができなくて、自分たちのやりたいことができなかったというのが感想です。ただ、シーズンはまだ始まったばかりですので、そこまで落ち込む必要はありません。「菅生は面白いサッカーをやっているな」と言われるようにやっていきたい。

かえつ有明中学校 渡辺陽介 監督

このチームは1年生のときから結果を出してきていたので、勝てる自信は正直ありました。スタッフが4人いるので、1年生の選手に関してもコーチがついて見ることができているのは、ウチの強みだと思います。個人としてもチームとしても実力を磨いて、高校につなげられるように頑張っていきたいです。





第43回東京都大学サッカー連盟新人大会 決勝
東京都・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場 2011年12月23日
東京農業大学 2-0 立教大学


勝負強さを発揮した東京農業大学

劣勢の展開を跳ね返した東京農業大学に軍配

前半は立教大学のワンサイドと言っても良い内容だった。少ないタッチで素早くパスを回しながら、トップ下の星暢哉がドリブルでアクセントをつける攻撃が機能した紫のユニフォーム、立教大学が一方的にチャンスを作り続けた。「前半は良い形が多かった。ただ、そこからのラストパスとフィニッシュの精度が課題」と鈴木保監督が語ったように、何度かあった決定機をモノにできない。


立教大学もチャンスを作ったが及ばず

サッカーでは、こういった展開では劣勢だったほうにチャンスが巡ってくるもの。そのセオリー通り、前半終了間際の44分、東京農業大学は左サイド・根岸駿の入れたクロスが、立教大学DFに当たってゴールイン。「前半はあまり良くなかったし、苦しかったけど、そこで点が取れて良かった」(神崎勇介)。東京農業大学が1点をリードして前半を折り返した。

「この大会では前半に失点して後半に入っていくゲームがなかった。そのところで選手たちが戸惑ってしまった」(鈴木監督)。鈴木監督が悔やんだように、後半になると立教大学には焦りが目立ち始めた。個々での強引な仕掛けが増え、前半のような軽快なパス回しは影を潜めてしまう。

すると63分、東京農業大学に決定的な2点目が生まれる。前掛かりになった相手の裏を突くロングボールから、最後はストライカーの小田原貴が豪快に左足で蹴り込み、ゴールネットを揺らした。その後の立教大学の攻撃を抑えた東京農業大学が、2-0で勝利し新人大会優勝を果たした。

「この大会を通して自分たちで考えることにチャレンジしていました。相手を見て、どういう風にやるかを話し合いながら戦えたのが良かったと思います」と秋吉保浩監督。相手の出方に合わせてプレーを変える“考えるサッカー”で勝利した東京農業大学。チームとしての最大の目標である「関東昇格」に向けて弾みをつけた。


 




・TOPICS

全国大会における東京都チームの活躍を紹介します。
FC東京が日本一に輝く

第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会

2011シーズンをJ2リーグで戦ったFC東京は、天皇杯で決勝に進出。元旦に行なわれた、J2対決となった京都サンガFCとの決勝では、FWルーカスの2ゴールなどで4-2で勝利し日本一に輝いた。

“東京対決”を制した専修大学

第60回全日本大学サッカー選手権大会

2012年1月5日、大学サッカー日本一を決める大会の決勝が行なわれ、専修大学と明治大学の東京の大学同士が激突した。全国大会初出場だった専修大学は、3-0で完勝し創部50年目での快挙を成し遂げた。

東京都社会人1部の東京23FCが優勝

第47回全国社会人サッカー選手権大会

昨年10月に岐阜県で開催された、社会人ナンバーワン決定戦で、東京都社会人1部リーグ所属の東京23FCが決勝戦でSC相模原を1-0で下して初優勝を果たした。

FCチャリオがO-40大会優勝

第23回全国レディースサッカー大会 〈レディース・エイト(40歳以上)オープン大会〉

40歳以上の女性を対象に開催された今大会で、FCチャリオが28チームの頂点に立った。また、NPOスフィーダ世田谷FCクラブ・ママ部も4位と健闘した。

フットサル日本一はFCトッカーノ

バーモントカップ第21回全日本少年フットサル大会

全国の強豪ジュニアチームが出場する今大会で、東京都代表のFCトッカーノが見事日本一に輝いた。決勝ではベガルタ仙台ジュニアに6-1で圧勝した。

日テレ・メニーナが優勝

JOCジュニアオリンピックカップ 第15回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会

1月に千葉県で開催された女子のジュニア日本一決定戦で、日テレ・メニーナが決勝で常盤木学園高校を延長戦の末に1-0で下して優勝。

 


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