委員会インフォメーション


 委員会解体新書:フットサル委員会編
フットサルのフルカテゴリーをカバー

各委員会の目的や活動概要、今後の課題など組織としてのあり方を掘り下げる「委員会解体新書」。 第2回はフットサル委員会。多岐に渡る活動内容の中で、東京が特に力を入れているところとは。 フットサル委員会・梶野委員長に話を聞いた。





フットサル委員会の設立

 フットサル委員会は協会内の一組織でありながら、組織図をご覧になればわかるように、1種から女子までのフルカテゴリーが対象になっています。運営、総務、審判、技術の部会もある。協会の組織そのものが、委員会の中にあるとイメージしていただければわかりやすいでしょう。
 1995年に日本サッカー協会にフットサル担当の部署ができて、各都道府県協会へのフットサル担当者就任要請に伴って、同年4月に関東各都県のフットサル担当者会議の開催と、同時にフットサル担当者を設けました。同年10月、各種連盟より選出された13名により、フットサル委員会を設置しました。
 当初の主な活動内容は、全日本フットサル選手権大会東京都大会を始めとする、各全国大会予選の大会実施運営でしたが、96年4月に「フットサル大会登録制度」が導入されたことにより、サッカー協会内におけるフットサル関連事業は大きく拡大してきています。
 98年7月、フットサルの日常的な活動の確保と人材確保を目的に、16歳以上の男子を対象とした東京都フットサルリーグを立ち上げました。そして03年1月、フットサル委員会では、大会運営期間を組織化することにより、担当者レベルから1歩踏み込んだ機能的組織が必要であると考えて、東京都フットサル連盟を設立しました。
 東京都において、フットサル委員会は協会内の一組織、フットサル連盟は協会の傘下団体という位置づけです。
 事業内容については重複していることも多くありますが、委員会ではJFA主催大会の予選実施の他、主に普及を目的とした各種年代の大会実施、フェスティバルや教室開催、クリニックへの講師派遣を行っています。一方、連盟では競技レベルの向上を目的としたリーグ戦や大会の実施、それに伴う講習会の開催などを行っています。


全国に先駆けてチャレンジする

 東京では熱意ある担当者のおかげで、他ではなかなか手掛けていない2種(高校生年代)の活動が盛んです。トーナメント大会を夏と冬にやっておりますし、08年度からは通年のリーグ戦も始めます。07年度にプレリーグを行いましたが、そこで活動時間や審判技術の向上など課題が見えてきました。参加チームは、これまで委員会主催の大会に継続的に参加してきたフットサル専門のクラブチームや、高校のフットサル部などが中心です。現在、3種でも同様のリーグ実施を目標に参加チームを募っています。
 また、05年4月、フットサルの運営を専門にする部署である「運営部会」を立ち上げて、06年度から日本で初めてとなる「フットサル運営スタッフ登録制度」をスタートさせました。これは大会ごとにスタッフを集めるのではなく、あらかじめ運営ノウハウを学び、登録したスタッフによって大会運営を行うというものです。このような専門のスタッフが継続して行うことによって、作業効率が格段にアップしました。知識の蓄積やコアメンバーの獲得を目指し、キャリアアップ制度も設けています。登録者全体としては、2年目で100人、10年で1000人を目標に始めましたが、2年目が終って98名と概ね順調です。これからは、登録数だけでなく実働する人間を増やすこと、また経験値の高いスタッフを育てていこことが課題となります。
 今後、早急に確立したいと考えているのは指導者の育成です。戦術面やプレーにはフットサル特有のプレーがありますから、専門の指導者がいれば普及活動もやりやすくなります。日本協会ではまだフットサル専門の指導者講習会はやっていませんが、全国に先駆けて東京都が取り組んでいきたいテーマです。




PROFILE


東京都サッカー協会
フットサル委員会
委員長

梶野政志