試合レポート


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 東京都自治体職員サッカー連盟
第34回 関東自治体職員サッカー選手権
2006年10月28日(土)〜31日(火) 栃木県・塩屋町総合運動公園
東京消防庁、貫禄の4連覇!

2006年10月28日〜31日、栃木県・塩屋町総合運動公園で「第34回関東自治体職員サッカー選手権大会」が行われた。東京都からは東京消防庁、板橋区役所、東京都庁の3チームが出場し、東京消防庁が4年連続優勝を達成した。

 

24人のファイヤーマン
連係プレーで優勝つかむ

 東京消防庁が関東大会の最多記録に並ぶ、大会4連覇を達成した。
 前年度優勝で1回戦はシードされたため、登場したのは準々決勝から。千葉県庁を7-0で一蹴すると、決勝進出をかけてさいたま市役所と激突。過去3年間で3度3位になっている、強豪とのゲームは大熱戦となった。70分間では決着がつかず、勝負は延長戦にもつれこむ。そして延長前半6分、河合雄宇介が値千金のゴールを決めて、最少得点差で難敵を退けた。
 決勝の相手は6年連続で藤沢市役所となった。近年の成績は東京消防庁が優勢といえ、これまで最多10回の優勝を誇るライバルには、01年、02年と苦杯を舐めさせられている。それでも、東京消防庁イレブンは、決勝でも自分たちのサッカーを存分に展開して藤沢市役所を圧倒。3-1で勝利して見事4連覇を成し遂げた。
 今大会には15の消防署から、24選手が参加。消防士の勤務体系は24時間の3交代制のため、3日間の大会期間中「同じメンバーで戦えるのは1度もない」(井美達也監督)。人数不足のときには、GKがFPをやることまであるという。それでも勝ち続けられるのは、東京消防庁が素晴らしいコンビネーション、圧倒的なフィジカルの強さを持っているからである。
 井美監督はメンバーが固定化できないハンデへの対処法として「誰が出ても同じことができるよう、チームの決まりごとを作っている」のだという。コンビネーションの良さを「チームワークは消防士には必要不可欠。それがサッカーにも生かされているんだと思います」と説明すれば、タイムアップまで運動量が落ちない、むしろ増しているようにも感じるフィジカルについては、「僕たちの仕事は日常的にトレーニングをしているのと同じようなもの。体力がなければ火災現場で救出活動はできません」と語る。「デスクワークに比べると、仕事で基礎体力を維持、アップできるのは僕たちの強みです」とはキャプテンの生江良。
 06年7月の全国大会では、決勝で藤枝市役所に惜しくも敗れ準優勝に終わった。FW高橋幸祐は「今はそれぞれが課題を見つけて取り組んでいるところ。目標は全国大会優勝です」と力強く話す。普段は「火を消す」ことが仕事のファイヤーマンだが、サッカーでは「日本一」になるために燃えている。

 


東京都1位の板橋区役所
健闘するも2回戦敗退

 東京都予選会を1位で通過した板橋区役所。1回戦は宇都宮市役所に4-1と快勝したものの、続く山梨県庁に0-3で敗れて残念ながら2回戦で敗退した。
 チームを率いる大森恒二監督は、「前回は東京都3位で出場しましたが、今回は1位という重みもありました。結果については『全国出場』を目標にしているだけに残念。チームの持ち味はうまくはなくても、サッカーが大好きで、泥臭くプレーできること。選手たちは全力を出し切ったと思います」と語った。




 東京都シニアサッカー連盟
2006年度 第5回 東京都秋季シニアサッカー選手権大会(O-50)
決 勝
11月23日(木・祝) 大井第2球技場

高麗SC、無敵の「東京選抜」に土つける!

 第5回東京都秋季シニアサッカー選手権大会(O-50)は高麗が、全国シニアサッカー大会3連覇中のセレクシオンを破って優勝した。
 「セレクシオン・トキオ」とはスペイン語で「東京選抜」という意味。その名の通り監督兼選手の元日本代表FW・松永章を筆頭に、東京都シニアサッカーのトップレベルの選手が集まっている。「全国で勝てるチームを」という明確な目標を掲げて結成され、これまで3度の日本一に輝いている。
 高麗は東京朝鮮高校のOBを中心に構成されており、04年には日本マスターズで日本一になった。50才代のメンバーが増えてきたため、今年からはO-40、O-50の2チーム編成となって臨んでいる。
 今大会は6チームが3チームずつの2グループに分かれて予選リーグを実施した。セレクシオン、高麗は共に危なげなく勝ち上がり決勝へ。
 25分ハーフの決勝戦、前半にペースをつかんだのはセレクシオンだった。ピッチの中央に位置する松永を中心にパスが淀みなく回り、4分、5分と立て続けにシュートを放つ。しかし、0-0の均衡が破れたのは、21分、高麗のMFキム・ガンホによって。右からのCKを1度はクリアされたものの、再びゴール前に押し返すと、ペナルティーエリア内でつなぎ、最後はソン・ジンスのパスを落ち着いて決めた。
 後半、セレクシオンは最終ラインを浅くして、高めの位置からプレスに行くが、これが裏目に出てしまう。35分、高麗はホン・ガンスのスルーパスに反応したオ・テヨンが、ドリブルでGKまでかわしてゴール。2-1で高麗が初出場初優勝を勝ち取った。
 セレクシオンにとってはチーム結成以来2度目の敗戦だという。それでも、代表者兼選手の石田治はチームの魅力についてこう語る。「高いレベルのメンバーと一緒にやることで、少しずつレベルが上がっていくのが楽しい。この年でもサッカーがわかってくるのが感じられるんです」。生涯スポーツとしての「楽しむサッカー」、競技スポーツとしての「勝つサッカー」を両立する――シニアサッカーの理想像をこの2チームは体現しているといえるだろう。




 東京都シニアサッカー連盟
2006年度 第6回 東京都秋季マスターズサッカー選手権大会(O-40)
決 勝
11月23日(木・祝) 大井第2球技場

少ないチャンス生かしトヨペットが頂点に立つ

 O-50の部に引き続き行われた、第6回東京都秋季マスターズサッカー選手権大会(O-40)はトヨペットが新宿区を1-0で下して、出場12チームの頂点に立った。
 O-40では現在3つのリーグ戦が行われており、新宿区はSML=スーパーマスターズリーグ(東京都の各区サッカー協会・連盟が認めた代表チームによって行われる)で優勝、トヨペットもTML=東京都マスターズリーグ(TCL=東京都チャンピオンズリーグ、SML以外で東京都シニアサッカー連盟に登録したクラブチームによって行われる)で優勝を果たしている。
 予選リーグは12チームが3チームずつ4グループに分かれて行われ、上位1チームが準決勝へ進出。準決勝では新宿区が四十雀東京を、トヨペットが世田谷区四十雀をそれぞれ破って、決勝へ進出すると共に2007年度日本マスターズのシード権を獲得した。
 決勝の試合時間はO-50と同様に25分ハーフ。開始1分、いきなり新宿区にビッグチャンスが訪れる。相手GKのキックミスをFW若林武史がゴール手前で拾ってシュートするが、これはDFにブロックされる。トヨペットも5分に決定的なシーンを迎えるが、FW大田武彦はシュートをふかしてしまう。
 新宿区は一人ひとりのスピードを生かしたアグレッシブなサッカー、トヨペットのサッカーは自陣から丁寧につなぐパスサッカーとスタイルは対照的ではあるものの、実力的には拮抗している。前半はどちらに先制点が転がり込んでもおかしくなかったがスコアレスで前半終了。
 すると後半は2試合目で運動量が落ちたことも手伝ってか膠着状態に。だが、トヨペットは持ち味のパスの崩しではなく、セットプレーから先制点をもぎ取る。30分、大田の右CKに中央のMF諏訪邉厚宣がヘディングで合わせたゴールが決勝点となって、トヨペットが1-0で勝利した。
 トヨペットは中央大学サッカー部のOBを中心にできて4年目のチーム。春季大会は準優勝、この秋季大会が嬉しい初優勝となった。




 東京都クラブユースサッカー連盟
JFA PREMIER CUP 2007 東京都予選
決 勝
2007年2月11日(日) 東京都・駒沢陸上競技場
ヴェルディジュニアユース 4-1 FC東京U-15深川
ヴェルディ、連覇、そして世界を目指す!

2月11日、東京都・駒沢陸上競技場で、JFA PREMIER CUP 2007東京都予選の最終日が開催された。決勝では前回王者のヴェルディジュニアユースが、FC東京U-15深川に4-1で勝利して関東大会へと駒を進めた。

 


7試合50得点!
ヴェルディが圧勝

 今大会は日本のジュニアユース年代で唯一世界大会に通ずる大会である。昨年は国内大会で優勝したヴェルディが、日本代表として欧州、南米などの各地区代表によって行われる、「Manchester United PREMIER CUP」に参加した。
 出場資格は日本の中学1年生にあたるU-14(14歳以下)で、クラブユースチームにとっては「新人戦」的な位置づけとなっている。スタメンに小学6年生が名を連ねるヴェルディに対して、FC東京深川は全員が中学1年生。
 東京都のクラブユース大会では常に優勝を争うJリーグ下部組織の2チームの決勝は、「接戦になるだろう」という戦前の予想に反してヴェルディの一方的な展開となった。
 ヴェルディの最前線には172センチのFW高橋愛斗がそびえ立ち、抜群のテクニックを誇る小学6年生・中島翔哉と縦関係の2トップを組む。右サイドには突破力が持ち味の杉本竜士、左サイドには攻守のバランスに優れる正岡祐、さらには、「元々は中盤の選手」(丸山浩司コーチ)だという左サイドバックの端山豪が、神出鬼没な動きで「堅さがあった」(北慎コーチ)FC東京深川のDFを混乱させる。
 18分、ヴェルディは左サイドから正岡がドリブルで持ち込んでシュート。これが決まって前半は1-0。後半も攻撃の手を緩めないヴェルディは32分に中島、36分に杉本、39分に山本裕天と次々と追加点。2次リーグからの7試合で50得点という爆発的な攻撃力で東京都予選を制した。
 ヴェルディのOBでは過去に玉乃淳(現横浜FC)、森本貴幸(現カターニャ/イタリア)らが世界大会で飛躍のキッカケをつかんでいる。彼らにも関東大会、全国大会を勝ち抜き世界へと羽ばたいてもらいたい。

 
3位決定戦  府ロクジュニアユース 0-2 三菱養和SC巣鴨ジュニアユース


名門同士の3決は
三菱養和巣鴨に軍配

 3位決定戦は、プロ選手を輩出している府ロクと三菱養和巣鴨という、クラブユースの名門対決となった。
 キックオフすぐに三菱養和巣鴨は森山克哉が2列目から飛び出してゴールを奪うと、20分には、右サイド九頭見健のクロスを大河内志彦が頭で合わせて2-0とした。
 三菱養和巣鴨は後半も集中力を高く保って府ロクの攻撃をシャットダウン。前日の準決勝での敗戦から気持ちを切り替えて3位で今大会を締めくくった。




 topics  ◆
 
全国大会における東京都チームの活躍を紹介します。

《大学》
駒澤大学、史上4校目の3連覇!
1月14日、第55回全日本大学選手権大会の決勝が国立競技場で行われ、駒澤大学が早稲田大学に巻佑樹のハットトリックなどで6-1で圧勝。史上4校目の3連覇を達成した。同日に行われた第15回全日本大学女子サッカー選手権の決勝では日本体育大学が大阪体育大学に0-1で敗れたものの準優勝。

《フットサル》
FUN Ladies、2度目の日本一に!
11月3〜5日、ティファールカップ2006 第3回全日本女子フットサル選手権大会が駒沢体育館で行われた。決勝では東京都代表のFUN Ladiesが藤田安澄の2ゴールなどで4-2とPREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB Las Bonitasに勝利。昨年に引き続き2度目の日本一になった。

《フットサル》
ヴェルディジュニアが準優勝
1月3〜5日、バーモントカップ第16回全日本少年フットサル大会の決勝が駒沢体育館で行われ、昨年度優勝のヴェルディジュニアが2年連続で決勝進出。決勝ではmalva mito fcに2-4で敗れたが、高いテクニックで会場を沸かせた。

《ジュニアユース》
FC東京2チームがベスト4に
12月29日、高円宮杯第18回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われた。FC東京U-15むさしはガンバ大阪ジュニアユースに延長戦の末に敗れたが準優勝の大健闘。なお、FC東京U-15深川もベスト4という成績を残した。

《フットサル》
東京勢が2位、3位を占める
2月3、4日、PUMA CUP 2007 第12回全日本フットサル選手権大会の準決勝、決勝(3位決定戦)が駒沢体育館で行われた。東京都所属の府中アスレティックフットボールクラブが初出場で準優勝、通算7度目の出場となるFIRE FOXが3位と上位を占めた。

 

 
 

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