東京2020オリンピック・パラリンピック招致紹介

東京オリンピック・パラリンピックの特徴とは?

東京オリンピック・パラリンピックの大きな特徴と言われているのが、コンパクトな会場配置だ。都内の33競技会場のうち、28会場を選手村から半径8km圏内に配置する計画を立てている。

メインスタジアムとなるのは、現在の国立競技場を改築した通称「新国立競技場」(写真)。一方、競技施設の約40%は既存施設を有効活用することで、費用面や環境面でもコンパクトにすることを目指す。

さらに、東京だけでなく、宮城でのサッカーの予選(グループリーグ)開催、東北での聖火リレーなど復興支援プランも検討されている。



オリンピックスタジアム外観イメージ図
(新国立競技場基本構想国際デザインコンクールにおける最優秀賞受賞作品)



2020年、東京にオリンピック・パラリンピックを招致しよう!


東京に招致するための4つの柱

今年9月7日、2020年オリンピック・パラリンピックの開催都市が決定する。東京はトルコのイスタンブール、スペインのマドリードとともに最終候補に残っており、ここから招致活動は大詰めを迎える。今回はオリンピック・パラリンピック招致委員会で中心となって活躍している鈴木德昭さんに招致活動についてお話いただいた。


東京2020オリンピック・パラリンピック
招致委員会
国際・戦略広報担当部門長 兼
戦略広報部部長
鈴木德昭

なぜ東京オリンピック・パラリンピックを招致するのか。そのことを日本中の人々と共有するために、私たちは「4つの柱」を立てました。

一つ目が「復興の加速と世界への感謝」です。東日本大震災によって大きな被害を受けた日本が復興するためにオリンピック・パラリンピックの力は必要になります。また、世界の人々の温かい復興支援に対する感謝の気持ちを表す場にもしたいと考えています。

二つ目が、「テクノロジーとホスピタリティによる感動体験」。日本人の大きな特徴であるおもてなしの心を持って、世界中から訪れるアスリート、観客を始めとした来場者を迎え、日本の素晴らしさを知ってもらいたい。

三つ目が「更なる東京の進化とその共有」です。オリンピック・パラリンピックが開催されるとなれば、大規模な都市整備が動き出す大きな推進力となります。それにより東京がさらに住みやすく、国際的な街へと発展していくことにつながります。

四つ目が「すべての人が享受できるスポーツ文化の醸成」。日本で世界的スポーツイベントが開催されることで、多くの人がさまざまな競技に触れることができます。これは日本にスポーツ文化を深め、根付かせるための大きな一助になるはずです。

2020年の開催地として立候補し、招致活動を行ってきたわけですが、当初、国内での支持率は決して高くありませんでした。昨年5月にIOCが調査発表を行ったときは、東京の支持率は47%と、マドリード(78%)、イスタンブール(73%)を大きく下回っていました。しかし、ロンドンオリンピック・パラリンピックを契機として支持率は向上し、大会終了後には66%にまで上がりました。そして、今年1月の時点では73%にまでなっています。

開催地の決定に関しては支持率、言い換えるなら国民の熱意が大きな影響を与えると言われています。

招致活動に際しては、ロンドンオリンピックで活躍したサッカーのなでしこジャパン・澤穂希選手にも「招致アンバサダー」としてご協力をいただいています。今年1月のロンドンでのIOC総会の際には、猪瀬直樹知事とともに澤選手にも出席していただきました。

昨年のロンドンオリンピック・パラリンピックでは元イングランド代表のデビット・ベッカム選手がプレゼンターを務めていましたが、国際的な知名度のある澤選手による後押しはIOCに向けての良いアピールになったと思います。

これからの流れとしては、7月に各都市によるプレゼンテーションが行なわれ、9月7日にアルゼンチンのブエノスアイレスでのIOC総会で最終投票が行われます。3都市による投票で過半数を超えれば当選、越えなければ最下位の都市を除いた2都市による決選投票となります。

「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」。

これは今回の招致のメインのメッセージですが、オリンピック・パラリンピックの招致を成功させるにはサッカーファミリーのみなさんの力が必要不可欠です。ぜひとも招致活動にご賛同、ご協力いただけたらと思います。

※インタビューは2013 年2 月4 日