1996年より開催されている、東京都と韓国・ソウル特別市両都市サッカー協会の友好親善を図ることを目的とする「東京-ソウル親善サッカー定期戦」。交互に開催地を入替えて実施しており、16回目となる今回は8月27日031日の期間で、29日、30日にソウル特別市・考昌運動場(人工芝)にて試合が行われた。(台風15号の接近の影響により、28日予定された第1戦は29日に延期された)
本定期戦に参加したのは東京都のU-15とU-18の選抜チーム。U-15は、来年東京で開催される第68回国民体育大会への強化の一環と位置付け、東京トレセンU-15より選抜された選手によりチームを結成し、ソウル中学校選抜チームと2試合対戦した。
 U-15は東京トレセンより選抜された選手によりチームを結成

U-15は第1戦、序盤から丁寧なパス回しにより試合の主導権を握る。16分、中盤でボールを受けた井上潮音からの絶妙なスルーパスに抜け出した、神谷優太のシュートで先制すると、24分には井上のミドルシュートが決まり、前半を2-0で折り返す。後半も相手にペースを握らせないまま40分、47分と立て続けにゴールを決め、4-0で勝利を挙げた。
第2戦は29日に行われた第1戦の課題であった、ディフェンス時のコミュニケーションを意識し、試合に臨んだ。しかし、第1戦からスターティングメンバーを10人入れ替えた影響なのか、試合序盤はソウルに押し込まれ、12分に先制点を奪われる。しかし時間が経つにつれ徐々に相手のペースに慣れてくると、24分に相原克哉のシュートで同点。さらに後半に入ると61分にコーナーキックから小松駿太が豪快なヘディングで決め逆転する。その後も東京都は68分、70分と立て続けに追加点を奪い、来年開催される「東京国体」に向け、勢いをつける2連勝となった。
 U-18は東京ヴェルディユースが東京を代表して参加した

U-18は東京ヴェルディユースが東京を代表して参加した。29日には2012年リーグ戦ソウル圏域2位の慶煕(キョンヒ)高等学校、30日には2012年リーグ戦ソウル圏域1位の彦南(オムナム)高等学校と対戦した。
第1戦、前半の立ち上がりから互いに厳しいプレスをかけ、相手にペースを握らせない状態が続いた。そのまま前半は両チームともに決定的なチャンスを作ることができず0-0で前半終了。試合が動いたのは不運なゴールからだった。ソウルの左サイドからのクロスをクリアしようと触ったボールがオウンゴールとなってしまう。その後2点追加点を奪われ、東京都も73分に澤井直人が1点を返すも1-3で敗れた。
第2戦は立ち上がりから強靭なフィジカルを前面に出してくる彦南高校に押し込まれるが、東京都も持ち味であるリズミカルなパス回しにより相手との接触を最小限にし、お互いの良さを消しあう前半となった。後半開始早々、東京都は一瞬のスキを突かれ失点するも、60分に途中出場の室町仁紀が豪快なシュートを叩き込んで同点とした。その後はお互いにゴールを決めることができず1-1の引き分けとなったが、雨の中80分間攻守に迫力のある試合は見応え十分だった。
国内チームとの対戦では味わうことのできない経験を積む機会となった本定期戦において、東京都はU-15は2勝、U-18は1分1敗という成績で怪我人なく全員無事に帰国した。
最後に、宿舎の国際青少年センターはユースホステルで部屋は綺麗で施設も整備され、快適に過ごせる環境であり、私達を迎えてくださったソウル市蹴球協会の皆様の献身的なご対応に心から感謝したい。
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