平成16年度 東京都サッカートーナメント 西が丘サッカー場 決勝戦 |
佐川急便東京サッカークラブ
5-0 横河武蔵フットボールクラブ |
平成16年度 東京都サッカートーナメント決勝戦。
昨年と同じく、佐川急便東京サッカークラブが制す |
9月5日、時折り小雨のぱらつく曇り空の下、平成16年度東京都サッカートーナメント決勝戦が西が丘サッカー場で行なわれた。試合は昨年度のカードと同様に佐川急便東京サッカークラブと横河武蔵野フットボールクラブの対戦となった。
静かな立ち上がりを見せた序盤だったが、左サイドの池田昌広にボールを集め攻撃を仕掛ける佐川急便が、徐々にペースを引き寄せていく。2トップにクロスを合わせ、また時にはDFが駆け上がりロングシュートを試みるなど、横河FC陣内に押し寄せた。
試合が動いたのは24分、DF伊藤琢矢からのロングパスに反応した山根伸泉がダイレクトにシュートを放ち、先制点を奪う。その後もポゼッションで優位に立った佐川急便は40分にも追加点をあげ、2-0で前半を折り返した。
後半に入り横河FCも積極的に攻めこみ、フリーキックやヘディングシュートでゴールを狙うが、相手の堅い守りに惜しくも阻まれてしまう。逆に後半16分、DFのクリアミスからこぼれたボールを山根が冷静に決め3-0とした。なおも佐川急便は攻撃の手を緩めず、結局5-0という圧勝で決勝戦を制した。
試合後、2得点を決めた山根は「今日はチャンスをものにする決定力が冴えていた。うれしいです」と、笑顔を見せた。得点を重ねてもなお攻撃的な姿勢を崩さない。優勝した佐川急便が第84回天皇杯の出場権を手にし、トーナメントの幕は閉じた。
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interview 佐川急便 東京サッカークラブ 監督 其田
秀太
満足しています。5点を取った攻撃ももちろんですが、相手を0点に抑えたことが評価できる。ダブルボランチを組む熊谷(雅彦)と中払(伸吾)の守備が効いていました。ハーフタイムには、『次の得点が勝負。取りに行け』と、選手たちに声をかけました。とくに山根が決めた3点目が大きかったですね。うちの攻撃は7割が左サイドから生まれるので今後、池田がクロスの精度をもっと上げれば、Jリーグも見えてくると思います。 |
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第28回全日本少年サッカー大会 東京都大会 多摩市立陸上競技場 決勝戦 |
ヴェルディジュニア 1-0
町田JFC |
”1/588の栄冠” ヴェルディジュニアが3年ぶりの優勝を果たす
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6月20日、多摩市立陸上競技場において、全日本少年サッカー大会都大会の準決勝および決勝戦が開催された。今回で28回目を数える同大会。東京都は過去最高の約588チームが参加する激戦区となった。
準決勝に残ったのはヴェルディジュニアと府ロクSC、三菱養和巣鴨サッカースクール、町田JFCの4チーム。実力伯仲のセミファイナルはヴェルディジュニアと町田JFCが制し、この両チームが決勝に駒を進めた。
決勝戦、前半はヴェルディジュニアが試合を優位に進めた。右サイドからのクロスなどを武器に、相手ゴールを脅かす。対する町田JFCも徐々にペースをつかみ、カウンターから決定的場面を演出した。実力が拮抗した攻防は両者譲らぬまま、前半終了のホイッスルを聞く。
後半に入っても一進一退の展開が続く。町田JFCはカウンターからチャンスをつくるものの、ゴールには至らない。ヴェルディジュニアも終了間際に怒涛の攻めをみせるが時すでに遅し。両チームのゴールは遠かった。
延長にもつれこむと、開始直後から町田JFCの時間帯が続く。だがシュートは無情にもゴールキーパーの正面へ。そこからヴェルディジュニアが反撃に転じる。ゴールキックから速攻を仕掛け、一気に相手ゴール前へと攻めたて、最後はそれまで遠かった町田JFCゴールにシュートを突き刺した。
ヴェルディジュニアは3年ぶりの優勝。1/588の栄冠を勝ち獲り、8月の全国大会へ臨む。 |
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interview ヴェルディジュニア 監督 松田
岳夫
厳しい戦いを勝ち抜いたことはうれしい。でもプレッシャーのなかで気持ちが空回りし、自分たちのサッカーをやりきれなかったことは事実。全国大会に向けて、気持ちと身体、両方のプレッシャーを自分たちで打開できる力を持つことが一番の課題ですね。僕らが目指すのは、ゲームを支配して、自分たちのやるべきことをやりきるサッカー。持ち味であるチームワークを活かして、たくさんの質の高い相手と戦い、最後までいきたいですね。 |
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平成16年度 東京都高等学校総合体育大会 駒沢オリンピック公園第二球技場 決勝戦 |
成立学園高等学校 1-1(5PK4) 堀越高等学校 |
PK戦にもつれこんだ好ゲーム 軍配は成立学園に |
今年度の東京都高等学校総合体育大会決勝戦が6月27日、駒沢オリンピック公園第二球技場で行なわれた。駒を進めたのは、駒大高校や東海大菅生を破って勝ち進んだ堀越高校と、昨年も全国大会に出場し、ベスト16に残る活躍をみせた成立学園。なお決勝に進んだ両チームはすでにインターハイ出場が決まっており、この対戦は両者の意地のぶつかり合いとなった。
序盤は成立がやや押し気味に試合を展開。持ち前の組織力を活かし、ボールポゼンションで勝りながらゲームの主導権を握っていく。だが、なかなかゴールには結びつかない。
対する堀越は前半20分を越えたあたりから攻撃のリズムを掴む。ポジションチェンジを繰り返しながら、右サイドのクロスを基点に成立のゴールに迫る。しかし、決定的なシーンには至らない。両チームともシュートが打てないまま前半を終えた。
試合が動いたのは後半27分。一進一退の展開のなか積極的な選手交代が功を奏し、成立が先制する。その後、両チームとも一歩も引かない攻防を続け、成立の優勝が確定したかに思われた後半ロスタイム、堀越が劇的な同点ゴールを決め、試合を振り出しに戻した。
延長に入っても一進一退の攻防は続く。両者とも最後の死力を尽くし、試合はPK戦までもつれこむ。結局、5人のキッカーすべてがシュートを決めた成立が優勝。堀越も粘りをみせたが、最後に力尽きた。 |
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interview 成立学園高等学校 監督 太田
昌宏
今日は反省のほうが多いですね。うちのペースだった序盤にいい攻撃ができていれば、もう少し楽に勝てたはず。80分間で決着しなければいけないゲームだったと思います。
今年は、チームワークがすごくよくて、その点では去年よりいいチームだと思います。ただ経験の足りない面があります。
去年は全国大会でベスト16だったので、それ以上を目標に、とくに攻撃面を修正してインターハイに向かいたいですね。 |
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第59回 国民体育大会関東ブロック大会 神奈川県立体育センター球技場
成年女子準決勝 |
東京都選抜 4-0 千葉県選抜 |
後半開始直後の怒涛の攻め。 東京都選抜が千葉県選抜に圧勝 |
7月17日、神奈川県立体育センター球技場において、第59回国民体育大会関東ブロック大会成年女子準決勝が行なわれた。昨年度、本大会でベスト8に進んだ東京都選抜は、第3試合で千葉県選抜と対戦した。
序盤、東京都選抜の2トップがスピードを活かし、チャンスを演出する。だがシュートを放つもゴールマウスを捉えることができず、またGKの好セーブもあり、なかなか得点できない。ポゼッションでは圧倒的に勝りながら、東京都にとってはもどかしい時間帯が続いた。
均衡が破れたのは前半25分を回ってからのことだ。左サイドバック山崎さやかからのクロスを右サイドの岩澤和がヘッドで押し込み、東京都が先制した。対する千葉県はFW清水由香が絶妙の飛び出しからGKと1対1の場面を作り出し、相手のポジショニングを突いてループシュートを放つ。だがボールは惜しくもゴールポストの外へ流れた。結局、1-0のまま前半を終えた。
後半開始直後、先制点を叩き出した岩澤のシュートで東京都が追加点を奪う。さらにその直後、トップ下の河田優から受けたパスをFW渡辺夏奈が押し込み、早稲田大学コンビが3点目を演出した。その後も試合の主導権を握り続けた東京は、1点を追加し4-0で快勝、シード権保有チームの強さを見せつけた。 |
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interview 東京都選抜 監督 堀野
博幸
前半のチャンスを生かせなかった点を含め、まだまだ改善すべき課題は多い。まず守備をしっかりと行なったうえで、コンパクトにアグレッシブにボールを奪い、そこから速く攻めるサッカーを目指しています。しかし今日は相手が持ち味を出していたこともあり、なかなかそのチャレンジがうまくいかなかった。怖がらずに積極的に攻める姿勢が必要です。さらに、ボールのないところでのプレーの質を上げていくことが、今後は大事ですね。 |
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第43回東京都中学校総合体育大会サッカー大会兼
第57回東京都中学校サッカー選手権大会 駒沢オリンピック公園第二球技場
決勝戦 |
麻布中学校 0-0(4PK3) 國學院大学久我山中学校 |
自分たちの持てる力をすべて発揮できるように |
第43回東京都中学校総合体育大会サッカー大会兼第57回東京都中学校サッカー選手権大会の決勝戦が7月30日、駒沢オリンピック公園第二球技場で行なわれた。決勝に駒を進めた麻布中と國學院久我山中にとっては、猛暑厳しいなか6日間でそれぞれ6試合、5試合を戦うというハードスケジュールの締めくくりとなった。
試合は前半から激しいボールの奪い合いとなる。ボールを持てば積極的にシュートまで持っていく。すでに関東大会出場が決まっている両チームにとって、この勝負は意地と意地のぶつかり合いの様相を呈していた。
一進一退の攻防のなか、徐々にペースを手繰り寄せたのは久我山だった。給水後もポゼッションで優位に立った。だが、わずかなチャンスから麻布が速効をみせシュートまでいったが、惜しくもゴールマウスを捉えることができず、次第に攻撃に転じるようになっていった。
後半、麻布はFW久保雅史のパスからGKとの1対1をつくりだすが、相手の攻守に阻まれ先制のチャンスを逸する。連戦、そして炎天下の試合に、両者とも疲れの色を隠せない。麻布は選手交代を頻繁に行なうことで、フィールドに出ていく選手の体力ができるだけ消耗しないようカバーしていた。だが、どちらもフィニッシュの精度を欠き、試合はそのまま延長戦へと突入した。
0-0のまま延長後半に入り、麻布は攻撃の枚数を増やし、足の止った久我山のゴールを再三に渡って脅かした。しかし、ここでも相手の攻守とシュートの精度に泣き、試合はPK戦にまでもつれ込む。5人で決着がつかなかったPK戦は結局、6本目を決めた麻布に軍配が上がった。 |
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interview 麻布中学校 コーチ 本間
勇輔
自分たちのできうることだけをひたすらやって、ここまで来れた。決勝戦というプレッシャーからうまくいかない部分もありましたが、ボールを繋ぐこと、味方を信頼すること、危機管理、論理的な守備意識。それらの約束事に真面目に取り組んできた。技術的には他校のほうがはるかに上ですが、選手一人一人の意識の向上を目指した結果、優勝することができました。 |
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JFAガールズサッカーフェスティバル2004東京 西が丘サッカー場 |
布石〜世界で10位に入れるチームをつくるために〜 |
30℃を優に超え、真夏のような陽射しの照りつける5月30日、東京都北区の西が丘サッカー場において、「JFAガールズサッカーフェスティバル2004東京」が開催された。この大会は18歳以下の女子、とくに「少女(小学校高学年)」へのサッカーの普及促進を主目的としたもので、当日は全24チーム、じつに156人がピッチに立った。
試合は通常のフルコートをA〜Fに6分割したミニサッカー形式。各チームがローテーションしながら、1セット8分を10ゲーム行なう。またAピッチでは、元日本代表DF井原正巳氏がフリーマンとしてフル出場した。
参加者には中学生年代も多い。ワンタッチパスの連続で攻め込むプロ顔負けの組織プレーや、フランス代表MFジネディーヌ・ジダンの十八番“マルセイユ・ルーレット”を思わせる個人技まで飛び出し、観る者を沸かせた。井原氏も、「惜しい!」「ナイスシュート!」と、絶えず大声を出し、選手たちの背中を押す。試合後には記念撮影も行なわれ、終始和やかなムードで大会は幕を閉じた。
「みんなと一緒に汗を流せて楽しかった。これからも高いレベルを目指してほしい」と、井原氏は締めくくった。川淵三郎キャプテンが思い描く「10年後には世界で10位に入れるチームづくり」に向け、JFAの草の根の活動は地道に、しかし着実に、前進している。なによりも、参加した選手たちにとっては一生の思い出となったことだろう。 |
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interview JFAアンバサダー・元日本代表DF 井原
正巳 氏
「サッカーの楽しさを感じてほしい」
昨年から協会の“JFAアンバサダー(大使)”として、各都道府県のサッカーに関するイベントに参加しています。今回はガールズサッカーフェスティバルですが、ファミリーフットサルやキッズサッカーにも伺いました。U-6の子どもたちに、「このおじさん、誰?」とか言われながら(笑)。でも僕と一緒にプレーするなかで、サッカーの楽しさを感じてくれれば素晴しいですね。日本サッカーの発展のために、多くの方に魅力を伝えていきたいと思います。 |
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東京ーソウル親善サッカー定期戦2004 木洞運動場(ソウル特別市) |
東京都U-15選抜、U-18選抜がともに快勝。
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東京-ソウル親善サッカー定期戦2004が8月24日、26日と2日間にわたり開催された。96年から始まったこの試みは、第2種(18歳以下)と第3種(15歳以下)選手の強化・育成を目指し、また友好都市でもあるソウル特別市と友好親善を図ることを目的に行なわれている。年ごとに会場を交互に入れ換え、9年目を迎えた今年は、ソウル特別市の木洞運動場で開かれた。(財)東京都サッカー協会 安田会長を団長に、監督、コーチ、トレーナー、選手を含め、総勢46名が韓国に渡った。
東京トレセンのメンバーで構成した東京都U-15選抜は第1戦でソウル江南選抜と対戦、2-1で制し、また第2戦ではソウル江北選抜を相手に4-0と圧勝した。
東京都U-18選抜は、三菱養和サッカークラブの単独チームとなった。第1戦、ソウル輔仁情報産業高等学校に1-1と引き分ける。続く第2戦もソウル文一高等学校に劣勢を強いられたが、ロスタイムに同点に追いつき、さらに逆転、3-2で見事に勝利を手にした。
U-18選抜は昨年まで2勝7敗5分けと、大きく負け越しており、今回、アウェイのなかで勝てたことは大きい。U-15の中学生にとっても、日本語の聞こえない敵地でプレーできたことは、いい経験になったのではないだろうか。
現在、浦和レッズで活躍するアテネ五輪代表の田中達也や、フル代表に選ばれたことのある永井雄一郎も、かつてはこの定期戦を経験している。
「この親善試合に出場した選手がこの先、彼らと同じように上でも活躍してくれるとうれしい」と(財)東京都サッカー協会のスタッフは、定期戦に参加した選手達が将来、日の丸を背負って大活躍する姿を夢見ている。 |
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