試合レポート

 東京都代表 Fun Ladies 初優勝!!
ティファール・カップ 第2回全日本女子フットサル選手権大会

ティファール・カップ第2回全日本女子フットサル選手権大会が、2005年11月5日、6日、駒沢体育館で行われ、東京都代表のFun Ladiesが前評判通りの実力を発揮して初優勝。第1回大会のPARAREDS FUTSAL Setagayaに続いて、東京都が「V2」を飾った。

 

雨の日も風の日も……
弛まぬ努力が結実する

 ファンレディースは東京都大会を優勝して、本大会の「開催地枠」を獲得。4チーム×4グループの予選リーグでは6―1、6―0、4―1と順当に勝ち進み、決勝トーナメントに進出した。
 関東第1代表プレデターラスボニータス(以下プレデター)との準決勝は、予選リーグとは打って変わり、スコアレスの拮抗したゲームとなる。ファンレディースはPK戦で前回大会のファイナリスト・プレデターに4―3で競り勝ち、優勝まで1勝に迫った。
 決勝戦は第3回大会で敗れている北信越第1代表の大原学園JaSRA女子サッカークラブ(以下大原学園)。
 前半7分(15分ハーフ)、大原学園のカウンターから堤晴菜に先取点を奪われてしまう。それでも12分、左サイドを小野芙美子がドリブルで持ち込み、逆サイドネットにシュートを流し込み、同点。その後もファンレディースは押し気味にゲームを進めるが、豊富な運動量を誇る大原学園を崩し切れない。前後半15分ずつを戦い終えて1―1、5分ハーフの延長戦に持ち込まれた。
 延長後半2分、大原学園がゴール前のFKを獲得。キッカーの堤が低弾道のシュートを突き刺して残り3分間のところで再びリードを取り返す。追い込まれたファンレディースだが、「負ける気は全くしなかった」(間瀬招彦監督)。その言葉通り、ファンレディースは数十秒後に中島詩織がペナルティエリア左からの強烈なトーキックで起死回生の同点弾をもたらす。
 勝敗はPK戦へと委ねられた。準決勝でも勝利の立役者となっているGK手塚直子は、決勝戦の大舞台でも1本目をストップ。ファンレディースは正確なコントロールでキッカー全員がゴール右下に蹴り込んだ。
 女子フットサルの日本一に輝いたのはファンレディース。「雨の日も、風の日も、練習をサボらない、休まない」(間瀬監督)彼女たちのひたむきな努力が結実した。




 東京都大学サッカー連盟 第37回 新人大会 決勝
國學院大学 0-1 東京大学
徹底的なサイドアタックで100分間の攻防を勝利する

 東京都大学サッカー連盟に所属する50チーム中44チームによるトーナメント戦。1回戦シードの國學院大学、東京大学の両チームは決勝まで4試合を戦って駒を進めた。
 キックオフ当初はテクニックに勝る國學院大学が優位に進める。遠目から積極的にミドルを打ち込んで、リズムを作り出す。15分、ロングボールから國學院大学はGKと1対1の決定機を迎えるが、飛び出したGKがフィスティング、こぼれ球をシュートするもカバーリングに入ったDFに阻まれ先制点を奪えない。東京大学は22分、百谷将佑のCKから明石篤がシュート。だが、こちらもゴールマウスを捉えることはできず。スコアレスで前半を折り返し、後半に勝負を賭ける。
 DFラインの裏にロングボールを放り込み、快速FWを走らせる國學院大学に対して、東京大学は「うちにはこれしかない」と服部一郎監督が語るように徹底的なサイドアタックで攻め込む。東京大学はサイドアタッカーがチャンスを作り出すが、國學院大学GK根岸航平の牙城を崩すには至らない。後半25分、國學院大学・石川陽介のドリブルはDFに止められるが、そのボールを拾った大山泰央が中距離弾を放つがGK水口智が死守する。前後半90分間が終わってもゴールは決まらず、20分間の延長戦へともつれ込む。
 延長前半1分、東京大学は青木宏が右サイドからペナルティエリアに侵入すると、DFをたっぷりと引きつけたところで、後方の伊藤貴寛にボールを託す。「前が空いていたので」伊藤が思い切り良く左足を振り抜くと、ボールはGKの手をかすめながらも、ゴールネットに突き刺さった。延長後半、國學院大学はDF山崎悟志を最前線に上げてパワープレー。それでも、東京大学の集中力は最後まで切れず、虎の子の1点を守り切って、新人大会のタイトルを手中に納めた。

interview
東京大学 MF 18 伊藤貴寛

決勝点のときは前が空いていたので思い切り打った。チャンスはあったのに、なかなか決められなくてしんどかった。しかも、決勝までは点を取って勝っていたから(準々決勝4-0、準決勝3-0)、不慣れな0-0の試合展開で集中力が保てるかどうか心配だった。1、2年生だけだったので、全体的に緊張感があった。




 第13回 東京クラブユースU-14選手権大会 決勝
FC東京U-15深川 1-2 ヴェルディジュニアユース
雨中の東京ダービー ヴェルディJY戴冠
 2月26日、駒沢陸上競技場で行われた第13回東京クラブユースU―14選手権大会の決勝戦は、東京都に本拠地を置くJリーグのチーム、FC東京、東京ヴェルディ1969の下部組織による「東京ダービー」となった。
 だが、あいにくの天気でピッチはスリッピーかつ所々に水溜りができる悪コンディション。そのため前半はロングボールの蹴り合いに終始してしまう。
 お互いにチャンスらしいチャンスは作り出せず、時折FC東京U―15深川(以下FC東京)のFW阿部巧が単独突破で持ち込むのみ。ヴェルディジュニアユース(以下ヴェルディ)に至ってはFWまでボールが回らない。
 ハーフタイム、ヴェルディの中澤重人監督は選手たちに「リスクを恐れずに、パスをつなごう。ドリブルを仕掛けよう。もっとサッカーをプレーしよう」と伝えたのだという。
 その後半2分、「FC東京はDFラインが高かったから、裏に行けば点を取れると思っていた」というFW児玉宗人がスルーパスに抜け出してGKとの1対1を冷静に流し込み先制点。
 残り時間33分間(35分ハーフ)、1点を守り切ろうとするヴェルディに対して、FC東京は攻撃的なシフトにチェンジして同点を目指すが、ヴェルディの1点リードは変わらずロスタイムを迎える。タイムアップ間近、FC東京MF笠原健太がペナルティエリア外から、スキーのスラロームのようなドリブルでDF5人をかわしてフィニッシュ。笠原の起死回生の同点弾で決勝の行方は5分ハーフの延長戦にもつれ込む。
 延長後半4分、ヴェルディMF牛尾友朗が右サイドで粘ってゴール前にクロスを上げる。ゴール前に走り込んだ高木俊幸のヘディングは惜しくもポスト、だが跳ね返りをこの日2点目となる児玉が左足で押し込み、ヴェルディが3年ぶりとなる「新人戦」の優勝に輝いた。

interview
ヴェルディジュニアユース
FW 9 児玉宗人

決勝戦のFC東京は絶対に負けられない相手。ここ最近はFC東京が優勝していたから中澤監督からは「お前たちで変えろ」と言われていた。前半は0-0だったから後半は自分が何とかしてやろうと思っていた。自分が足りない部分は多くあるのでレベルアップして、プロで通用する選手になりたい。




TOPICS

 高円宮杯 第17回 全日本ユース(U―15)選手権
FC東京U―15深川 惜しくも準優勝

 05年12月4日から29日まで、高円宮杯第17回全日本ユース(U―15)サッカー選手権大会が行われた。
 4チーム8グループによる1次ラウンドをFC東京U―15深川は3戦3勝11得点1失点という抜群の成績で勝ち抜き、決勝ラウンドでもルーテル学院中学校、アビスパ福岡U―15、サンフレッチェF.Cジュニアユースを次々と撃破。決勝の浦和レッズジュニアユース戦は0―2で惜敗して最終的には準優勝だったが、ユース年代に向けて確かな手応えとなっただろう。


 第27回 全日本女子選手権
 日テレ・ベレーザ「3冠」達成!!

 05年11月1日から06年1月1日まで行われた第27回全日本女子サッカー選手権大会は、おかやま国体、L・リーグに続いてタレント軍団の日テレ・ベレーザが2連覇。今年度の女子サッカーにおける「3冠」を見事に達成した。
 攻撃面では澤穂希、荒川恵理子、大野忍がゴールを量産し、守備面でも酒井與恵、四方菜穂などの堅守が冴えて、1回戦から決勝まで5試合で26得点1失点。他を寄せ付けない圧倒的な強さは、「女王」の呼び名にふさわしい。


 第15回 全日本大学選手権
 第14回 全日本大学女子選手権
 駒澤大学、早稲田大学 東京都所属チームが男女で大学日本一

 第15回全日本大学サッカー選手権大会は駒澤大学が2連覇、第14回全日本大学女子サッカー選手権大会は早稲田大学が初優勝、これにより東京の大学が男女で「日本一」を成し遂げた。
 06年1月15日の決勝戦は史上初の男女同時開催で行われ、一足先に女子の早稲田大学が延長戦の末に勝利して、その後の駒澤大学は粘り強いサッカーで順天堂大学の追撃を振り切った。