JFLの佐川急便東京サッカー部を中心に編成された東京の成年男子の試合は、1点差を争う熱戦の連続となった。
13日の神奈川戦、東京は11分に榎本潤が先制する。東京はポストプレーヤーの榎本潤を1トップに据えて、後方からゲームメーカーの山本正男がサポートするシステムが機能して前半を2-1で折り返す。後半15分、PKによって1度は追いつかれるも、すぐさまスルーパスに抜け出した榎本潤がGKの頭越しを狙ったループシュートを決めて3-2で勝利した。
明けて翌日はJFLの強豪・栃木SCがメンバーの大半を占める栃木。榎本潤は「相手は強いと思うが、勝つ可能性はゼロじゃないから一丸となって戦いたい」と意気込みを語った。
しかし、その栃木に東京は0-1で惜しくも敗れてしまう。ハーフタイム明けの36分、榎本潤が「暑い中でやっているから、ちょっとしたミスで入ってしまう」と悔やむように、立ち上がりで集中力が高まらないうちに栃木の高秀賢史にバイタルエリアでのドリブル突破を許し、左足で強烈なシュートを打たれた。クロスバーに跳ね返って急降下したボールは、ゴールラインを割ったか割らないか微妙だったが判定はゴール。その後、東京は2トップにして反撃を試みるもそのままタイムアップ、15日の群馬との第3代表決定戦に回ることになった。
炎天下の中での3日連続のゲームは体力的にも厳しいが、榎本潤から気弱な言葉は聞かれなかった。「厳しいのは相手も一緒だし、今日は僕らが先に試合があったのでアドバンテージがある」。
第3代表決定戦は69分(試合時間は35分ハーフの70分)まで1-2でビハインドの状況だったが、その69分、榎本潤がCKからヘディングで押し込み起死回生の同点弾を挙げる。続けざまに榎本潤のシュートをGKが弾いたところを窪田慎吾が詰めて、わずか1分間で試合をひっくり返す大逆転劇を演じた。
3位となった成年男子は9月9日からの本大会「晴れの岡山国体」に出場する。
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