TOKYO FA's Pick UP

TFA TリーグU-18 2005
東京をユースサッカー王国に!
東京のユースサッカーの底上げを目的にスタート
 TFA Tリーグ U-18、通称Tリーグの「T」には「東京」ともう一つ、「トップ」の2つの意味が込められている。つまり、東京のユースサッカーにおけるトップリーグということだ。
 参加32チームはT1(1部)が12チーム、T2(2部)が20チームに分けられ、T1リーグの優勝チームには次年度からのJFAプリンスリーグU-18関東の出場権が与えられる。
 高円宮杯全日本ユースサッカー選手権を頂点とする高校、クラブユースの垣根を取り払ったユースサッカー。今年度からスタートしたTリーグは2種と呼ばれる高校生年代の強化において、極めて重要な役割を担うことになるだろう。
 東京都サッカー協会・大倉健史第2種委員長は、Tリーグの立ち上げに尽力した人物だ。8月23日、最終節の6試合のうち3試合が行われているヴェルディグラウンドで、Tリーグの未来図について聞いた。
(財)東京都サッカー協会
第2種委員長
大倉健史
「Tリーグはまだ生まれたばかりなので、大きなことをやろうとするよりも、現在は『リーグ戦を行う』ことを主目的にしています。まずはスタートしてみよう、やってみよう、と」
 それでも、高体連、クラブユース連盟の合同委員会から選出された参加チームは、高校、クラブユースでは名の知れた強豪チームばかりだ。
「そこが難しいところなんです。本当だったら、東京都の全てのユースチームに参加して欲しい。だけど、勝ち上がればプリンスリーグに上がれるし、そこから高円宮杯にもつながっている。東京のトップリーグである以上、強くなければいけない。強さ、歴史など必然的に一定の条件を兼ね備えたところを集めることになります」
 大倉委員長の言う「一定の条件」は、いわばソフト面の参加チームの強さだけではなく、ハード面とも置き換えられる会場にも課せられている。この日の会場のヴェルディグラウンドは天然芝2面、人工芝2面と芝生のグラウンドが合計4面。それ以外の会場も芝生のところのみである。
「Tリーグは基本的には芝生のグラウンドです。人工芝、天然芝は問いませんが、とにかく芝生。芝生でプレーすることによるメリットは計り知れませんからね。確かに会場を確保するのは苦労しますよ(笑)。だけど、プレーする選手たちに『こんなところで、強いチームとできるんだ』と感じてもらいたい」
 2005年度、東京からはJFAプリンスリーグ関東にヴェルディユース、帝京高校の2チームを送り込んでいる。だが、高校勢では市立船橋高校、前橋育英高校など、クラブユース勢では横浜F・マリノスユース、浦和レッドダイヤモンズユースなど、他県のユースチームに押され気味なのも、また、事実なのである。
「東京の実力の底上げのためには、何年か前までの帝京高校のような、核になる高校が必要でしょうね。実際にTリーグでも上位陣はクラブユースが占めています。そういう意味では、クラブユースと戦えるTリーグは高校にとっては刺激になると思います。リーグ戦の良さ――負けても何度でも戦えること――を生かして欲しい」
 Tリーグは年数を重ねるごとに現状のT1、T2から、例えばT3、T4と徐々に大きくなっていくのだろうか。
「安易な拡大には慎重にならざるを得ません。参加を希望するチームが増えるのは素直に嬉しいことです。ただ、条件を満たしていないチームを受け入れることで『強化』の部分が損なわれる可能性も否定はできない。あくまでもTリーグの目的は東京の全体的なレベルアップですから」
 コンセプトである「東京をユースサッカー王国に!」を実現するために。高校、クラブユースがお互いに切磋琢磨することで、Tリーグとともに東京のユースサッカーは成長していく。

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